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08年10月24日（金）

Team records 'music' from stars
BBC News　10/23

ちょっと気取って星々の「歌」と題名をつけていますが、BBCのページに 飛んで、「メディア・ボタン（JavaScriptを有効に）」を押してみるなら、 「…これのどこが歌なんだ…」と感じるかもしれません。

まあ、普通の意味での「楽曲」ではありません。

そこにあるのは「stellar seismology」と呼ばれる技術によって獲得された、 3個の恒星の脈動の「音」としての記録です。注意深く聴くと、そこにそれぞれ 特徴のある繰り返しが存在している事が判りますが、それは「恒星の年齢」、 「恒星の大きさ」、「恒星の化学構成」の違いによって生じているものだそう です。

そういった「音」は、実際には恒星の内部で生じている事を示す「科学データ」 です。それは「見ることの出来ない恒星内部の活動・何がそこで生じているの か」、という事をを解明する為の貴重なデータなのだそうですが、その作業は、「楽器の音から、その音を出した楽器の形状を再現しようとするようなもの」 だそうで　…　なかなか大変そうです。

でも、もしよろしかったら、聴いてみてください。
「私達は星々の画像を見ながら、そこに有るものについて考えを巡らすのだから、 星々の歌を聴きながらそれをしてはいけない、なんてはずはないんだよ」という 天文学者の先生に「拍手１」



科学者達は、フランスの「Corot space telescope：コロー宇宙望遠鏡」 を使用して、私達の太陽に似た3つの恒星の音を録音しました

「Science」誌に掲載されたその論文で、研究チームはそれらの「音」に よって、恒星の深部で生じているプロセスの情報を初めて得られるように なったのだ、と語っています。

このページに置かれている「メディア・ボタン（JavaScriptを有効に）」 をクリックして、注意深くそれぞれの星の「sound：音」を聞けば、そこに 繰り返しのパターンを見つける事になるでしょう。

それは、恒星全体が脈動しているという事を示しているのです。

また、一つの恒星の「音」が、他の恒星の「音」と非常にわずかですが 異なっている、という事にも気づく事になるでしょう。それは彼らが出す 「音」が、彼らの年齢、サイズ、化学構成に基づいているからです。

今回の「音」の記録は「stellar seismology」と呼ばれる技術によって 獲得されました。「音」が恒星の内部で何が生じているのか、という事を 示す指標になるので、その技術は天文学者達の間でどんどんポピュラーな ものになってきています。

Paris Observatory（パリ天文台）のEric・Michel教授によると、そのテク ニックは既に恒星の内部で生じている出来事についての新しい洞察を研究者 達に与えているそうです。

「これは過去の50年という時間の中で利用可能だった技術との対比で、恒星 を観察するための完全に新しい方法だと言えます。それはとてもワクワク するものなのです」、と彼はコメントしています。

Michel教授は、星々の脈動が予想されていたものに近い、という事を発見 しています。でも、予想されていたこととは、わずかに違っていた部分も 存在していました。

そのような違いは、天文学者達が恒星の進化についての理論をより洗練 させる必要があるかもしれない、という事を示唆しています。

Queen Mary College（クイーン・メリー大学）のIan・Roxburgh教授は、 恒星の内部で生じている「音」が、そこで生じているどんな過程について の情報をもたらしているのか、という事を解明しようとしている一人です。

「それは容易い事ではありません」、と彼は語っています。「その作業は、 楽器の音を聞くいて、その音から楽器の形を再構築しようとするような物 なのです」

Manchester University（マンチェスター大学）のJodrell Bank Centre for AstrophysicsのTim・O'Brien博士によると、恒星やその他の宇宙の「音」 に耳を傾けている天文学者は、増えているそうです。

「音を聞くというのは、もともと楽しい事なのですが、それが科学的にも 有用なわけです」、と彼は語っています。

O'Brien博士は「Jodrell Bank podcast（Jodcastとして知られている）」で お気に入りの「宇宙の音」を集めました。

「貴方が宇宙からの音を集めているとき、実は宇宙からの情報が集められ、 それが貴方の頭脳に注ぎ込まれているわけです。そう、貴方はそれについて 考える事が出来るようになります」、と彼は自分のポッドキャストで説明し ています。

「私達は、自分の頭脳に視覚情報を与える事に慣れています。そういった わけで、実は私達が星々の信号（音）を聞くべきでは無い、という理由は 何もないわけなのです」

「stellar seismology」