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太田市長宅襲撃容疑 4人逮捕

2008年10月24日

 太田市の清水聖義市長の自宅へトラックで突っ込むという荒っぽい手口の事件が23日、発生から約1年7カ月を経て急展開した。暴力行為等処罰法違反の容疑で県警に逮捕された指定暴力団組員、石本政明容疑者(45)=前橋刑務所で服役中=ら4人は、なぜ同市のトップを狙ったのか。不当な要求などの「行政対象暴力」が社会問題化する中、真相解明に注目が集まる。

 事件が起きたのは07年3月15日未明。県警は、4人がトラック2台の運転手と現場付近の見張りを分担するなど、計画的に実行に及んだとみている。ただ、今のところ、容疑者と清水市長の接点は「把握していない」という。

 栃木県鹿沼市の廃棄物行政担当職員が拉致・殺害されるなど、行政機関への不当な要求や脅迫が近年、社会問題化。県でも06年1月に担当職員を配置するなど対策を進めていた。太田市の事件から約1カ月後の07年4月17日には、市長選のさなかに伊藤一長・長崎市長が銃撃され死亡するという事件も起きた。

 県学事法制課によると、県に対する行政対象暴力だけで、06年度は158件、07年度も109件を記録した。「県税をまけろ」「用地をもっと高く買え」といった不当な要求や脅迫、威圧行為が目立つという。

 一方で、県警のOBや専従職員、県の顧問弁護士らが県職員や市町村からの相談に応じる態勢を整備。複数での応対や言動の記録などの対処法を職員に周知してきたこともあり、水際で防ぐケースも年々増えている。県警も今年7月24日には県庁内に居座ったとして、富士見村の男(39)を不退去容疑で逮捕するなど、警戒を強めている。

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