カブール――アフガニスタン南東部ホースト州の行政当局は22日、米軍主導の多国籍軍機が同日、州内にあるアフガン陸軍の詰め所を誤って空爆、兵士9人が死亡、3人が負傷したと報告した。AP通信によると、アフガン駐中米軍当局者も誤爆を確認したが、死傷者数には触れなかった。
同時に、標的を間違えた責任について「双方にある」と指摘、アフガン側にも誤りがあったことを主張した。空爆に踏み切る前、作戦から帰還中の多国籍軍が複数回、交戦し、この中にアフガン軍が関与していたことを示唆した。
米軍、アフガン軍は過去1週間、誤爆があった詰め所近くで作戦に従事していたという。アフガンの政権を追われたイスラム教強硬派勢力タリバーンは戦力を整え、米軍、アフガン軍、北大西洋条約機構(NATO)主導の国際治安支援部隊(ISAF)への攻撃を加速させている。
多国籍軍機などによる誤爆は過去にもあり、昨年6月にはアフガン警察が夜間作戦で米兵に発砲して交戦となり、空軍機が出動したことがある。警官7人が死亡していた。民家への誤爆で一般人が死亡する例も多く、住民間の反米感情を高め、アフガン政府の批判も招いている。