勝間和代のクロストーク

小中学校、25人学級に

2008年10月17日
★4 Commented by 大田 洋子 さん 2008年10月19日 19:12
 

 勤務37年目の小学校の教師です。
 現在の1クラス40人学級では多すぎます。訳ありの時以外では30人以下のクラスを担任したことはありません。
 実は、私は経済面から少人数学級を考えたことはありませんでした。人件費が増えることを考えると、今の日本の教育行政では実現しないだろうと悲観的です。将来の日本を担う「人資源」を育てる意識が行政には欠けていると、日々感じているからです。紙面で国民への提案だけでなく、行政をつかさどる方々への提言を、ぜひともお願いします。
 少人数学級は大賛成ですが、「だいたい賛成」にさせていただきました。定員を25人にすると、生徒が26人になった場合、1クラス13人となります。教科学習ならば効果は大きいのですが、体育やクラス活動では20人はほしいなと思うこともあります。とりあえず30人クラスとし、学習内容によって分割少人数授業ができる(教師は増える)方法をさぐりたい。
 現実問題としては、まず30人、せめて35人。悲しい現実!

★3 Commented by 岡橋正明 さん 2008年10月19日 10:11
 

 日本の学力低下が問題となり始めたのは、少人数学級を取り入れ始めてから。私が子供のころは、40人程度のクラスが当たり前で、それでも今と比べて学力が劣ることはなかったと思います。
 理由として、ゆとり教育の影響もあるかもしれませんが、それよりも、少人数学級実現のためには多くの教員が必要であり、結果として、教員が少数精鋭ではなくなり、教育の質が低下したことの影響のほうが大きいと考えます。
 どんなに優秀な教員でも、40人学級とかでは一部の生徒が落ちこぼれることは否定できません。しかし、質の低い教員のもとでは、20人学級でも、20人全員が落ちこぼれになりかねない。これは、極論かもしれませんが、勝間さんの提言は、少人数学級導入のために教員を増員する際、すべての教員が均質に優秀であるという前提が必要です。
 一方で、教員養成あるいは教員免許について、あまり改革が進んでいません。免許を更新制にするなど、現職者あるいは免許保有者に対してはいろいろ検討されていますが、そもそも免許付与の改革は行われていません。昔のように、大学進学率が低く、一握りの優秀な者が進学する時代であれば、通常の卒業単位に、教職課程としていくつかの単位を追加することで免許を取得できるという制度でも成り立ったかもしれませんが、大学全入時代になった現在、基礎学力すら不足する大学生が教職課程を追加履修して教員免許を取得するなど、考えただけでぞっとします。
 バブルで教員のなり手がなかった時代(ある意味誰でも教員になれた時代)の後、学級崩壊等問題が噴出してきました。そうした問題や学力低下の責任を教員の質の低下ではなく、学習内容やクラス人数に求めた結果、ゆとり教育や少人数学級を導入し、さらに悲惨なものにしてしまったと考えます。
 私のオピニオンは、「優秀な教員の下に生徒を配置する」ことであり、「少人数学級を作って数合わせに教師を配置する」ことは、百害あって一利なしです。
 勝間さんの視点は、経済、社会システム的にはうなずけるものもありますが、「人」の視点が欠けていると思います。

★2 Commented by ジュリアーノ・ナカニシ さん 2008年10月19日 9:55
 

 娘の通う小学校は区内随一の過疎小学校。6年生が最多で27人。4年生では17人で各学年単学級。何をするにしてもアタマ数が足らない。必然的に学年を超えた交流が盛んになります。娘がみんなのフルネームを憶えていて、「山奥の分校みたいだね」という印象です。
 子どもたちの交流同様、親御さんたちの連携も深く素早いものがあります。足りない個数を補おうとする意識をお持ちの方がとても多いのです。そこで私も自分にできるお手伝いと思い、環境をテーマとしたデザインの授業を行いました。6年生と4年生のクラスです。
 6年生のクラスは27人。1回の授業では全員の顔をしっかり見つめることができません。それでもなんとか全員が視界に入る人数。次に4年生の17人クラスでの授業。みんながしっかりと視界に収まり、意識が行き渡る印象を憶えました。とにかくすごい安心感です。教壇側に立つと普段の生徒側の席とは全く違い、自分の話が通じているのかという不安が常にあります。
 4年生の17人のクラスでは10コマの授業を受け持ったのですが、終わる頃には17人みんなの性格や特徴まで把握できるように。全て視界に入るので授業中、生徒は隠れる場所もありません。それで集中できるというか、こちら(先生サイド)もますますやる気が出ます。
 うらやましい気分になりました。顧みて自分の小学校時代、40数名のクラスで果たして自分の担任の先生はどれだけ自分のこと気にかけてくれた(?)という思いが湧いたり。モンテッソーリ教育が有名なイタリアの公立小・中学校はやはり1クラス25人以下ですがそれがうなずけました。
 単学級を避けて越境通学する子どもも多いのですが私は「なんてもったいない!」と思うのです。

★1 Commented by 小野美子 さん 2008年10月19日 3:20
 

 私の経験としては、どちらかといえば反対 です。
 終戦時私は10歳の小学生で、1クラス6-70人編成でした。田舎に疎開中は1クラス20人の複式学級や、お寺の宿坊も体験しました。
 中高は45-50人クラス、大学では一気に100人と大世帯で驚きました。しかしどんなクラスサイズでも、私達はあるがままに受け入れました。子供は大人よりずっと環境に順応し易いのです。周囲の人々は優しかったし、教師もしかるべき時には厳しくしかってくれました。教師を侮辱したり、騒いで困らせる生徒は皆無だったと思います。子供は、両親や教師を目上の人として尊敬し、親は教師を尊敬・信頼していました。日本の古き良き習慣が残っていたのですね。
 法律が好きだった私は、アメリカの大学院に留学して、15人学級のセミナーや、100人のクラスに入りました。教授法は夫々の学級サイズにより、最も適切な方法で進められました。帰国して自分も教師となり、個人レッスンから150人学級まで担任しました。一番成績がよかったのは、協力的な親と安定した家庭環境に恵まれたクラスでした。好奇心旺盛で、自分で問題点を指摘し、本を読み、ノートを作り、発表できる子供達でした。教師はその援助をするのが、最大の喜びで、クラスサイズの問題ではありません。
 現代の学級崩壊は複雑で、教師のみの責任にするのは酷でしょう。職場・家族・地域全体で子供を見守り、思いやりのある会話をする大人の努力も必要でしょう。

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