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【野球好き?サッカー好き?】野球は本来つまらない、という指摘

2008年10月13日

 サッカーは、代表戦があるので、このところお休みですね。ファイターズのCS第1ステージ突破を喜んでいた昨日、朝日新聞で面白い企画記事を見ました。

 「プロ野球これでいいのか」と題して、オピニオンのページ1ページにわたって3人の意見が述べられています。朝日HPにもあるかもしれませんね。

 元オリックス監督(そうだった、オリックスを率いていた)石毛宏典さん、楽天球団の社長島田亨さん、そして、元東大総長の蓮実重彦さん。それぞれに今のプロ野球の問題点や、今後の展望を述べていて楽しいのですが、蓮実さんの「野球は本来、見ていてつまらない」に目が留まりました。

 あくまでもルールという観点からの指摘ですよ。

 

 現実に、日ハム対オリックス戦は楽しかった。昔の王、長嶋ももちろん楽しい。駒大苫小牧の全国制覇なんて、取材しながら涙してしまいました。
 ところが、純粋に試合のルールや現状の日本のプロ野球の実態から見ると、僕も蓮実さんの意見に賛同する部分が多いのです。

 以下は、蓮実さんの論旨。
 最近は、神宮球場くらいしか行かない。ドーム球場は野球の墓場だ。日本のドーム球場の内野は世界でももっとも観客から遠い。
 ナイター優先もよくない。太陽のもとで試合をやるべき。北京のGG佐藤のフライ落球は、ふだん太陽のもとで試合をしていないから。
 五輪やWBCで勝っても日本が強い、ことにはならない。それでも勝ちたいなら、天然芝の野球場をつくるべきだし、昼間の試合を増やすべきだ。
 FAはプロ野球をつまらなくした。広沢や小久保をとった巨人が原因だ。
 その点、稲葉は偉い。FAで当時人気で劣る日ハムに来てくれた。
 岩隈やヤクルトの青木のようにすごい選手もいる。ただ、清原はすごいが引退する選手にテレビ局がこぞって取り上げても仕方ない。
 ★ここから原文を引用します
 「見る側にも問題はある。球場に行くと、ただメガホンでドンドンやるだけで、真に応援すべき時に本気で応援していない。やはり野球が日本で本当には愛されていないという気がします。野球というのは、本来見ていてつまらないものなんです。本当に面白いのは、3時間のうち3分間くらいでしょう。その退屈さに耐えて、喜びを見つけなければいけない。」
 ★以下の結論は
 だから、「私の年寄りじみた諦念を打ち破るようなすごい選手が出てくることへの期待感がある。そうした選手はある程度、育てなければいけない。その環境を作ることも必要でしょう。」

 これは、記者の聞き書きなので、本当のところは、ちょっと違ったニュアンスだったのかもしれませんね。とくに結論の部分は、?なのですが、「本当に面白いのは3時間のうち3分間」にひかれました。

 選手が実際にプレーする部分は極端に時間が少ないのが野球。実際にボールが動いている時間を計ると、びっくりするくらい、短いでしょうね。これはサッカーやラグビーなど広いフィールドでやる競技のなかでは、異常な短さだと思います。審判がプレイを宣告しても、実質的に試合が動くのは、投手がボールを離した瞬間から。捕手から投手にボールが返ったあとは、打者がいつでもタイムを要求できるので、また、時間はストップしてしまいます。

 だから、知らない選手が試合をしている野球はつまらない。知っている選手だからこそ、「退屈さに耐えて」(蓮実さん)見ることもできるけれど、知らないと、「あの人だれ?」となってしまう。

 実は、そこに野球のルールの限界を見た気がするんですね。

 長くなりました。続きは今後また。
 (ご意見、ご感想をどんどんどうぞ。ただし、僕はサッカーと野球を対立させようとしているのでもなく、野球が嫌いなわけでもありません。純粋に競技としてのサッカーと野球のよさ、悪さを論じていくつもりですので、僕の趣旨に賛同していただける方のコメントでしたら、どんどんアップさせていただきます)

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プロフィール

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黒田 伸(くろだ・しん)
昭和32年、福岡県久留米市生まれ、千葉県船橋市育ち。早大卒。北海道新聞社メディア局在籍。今まで、アイスホッケー、サッカー、大相撲、野球など様々なスポーツの取材を行ってきた。過去には、横綱大乃国の婚約をスクープしたことも。著書の「田中将大ヒーローのすべて」はベストセラーに。その他「怒れ、泣け、そして笑え- 松村一郎の破天荒芸人記 -」などの著書がある。

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