●更新日 10/14●






三浦和義に捧ぐ




彼と会ったのは3年前、新宿2丁目のゲイバー。
以前に記事を書いたので覚えておられる読者も多いだろう。
私がロスに滞在している時、銃撃があった現場に何度も足を運んだことを彼に伝えたらニヤニヤ笑っていたと書いた。『本当はやったんでしょ?』と尋ねてもニヤニヤしていたと書いた。
彼は、捜査員のいかなる脅しにもニヤニヤ笑って応えたのだろう。
私が探偵であること、もちろん彼は知っていた。会う人間の素性は事前にチェックしていた。
銃撃の現場に新婚旅行で行くことはないという指摘も彼は否定しなかった。
まさか私に詰問されるとは思ってなかったみたいだ。仲を取り持ったママは少し困っている。
なので会話のほとんどを女の話で終始した。どうでもいいことだが、彼はキャンディーズのランちゃんが趣味だった。

コンビニ事件の時、彼に何度か電話したがシカトされた。
実際、ロス市警が今回動いたのはコンビニ窃盗を犯した時の防犯カメラの映像を見たからだと思う。彼は盗む時に勃起していた。
正確に言うと、物欲ではなく性癖だ。一美さん事件、金も必要だったのだろうが自分の犯した事件を思い出しながらSEXするのが至上の快感だった。数々の殺人スケジュールを実行したのも行為自体が刺激の対象だったからだ。

彼の性格なら本当に自殺する時は何かを書き残す。今回、自殺する気はなく退屈しのぎでオナニーしようとして誤って死んでしまった。『ここで死んだら世間が驚くだろうな』と妄想、興奮し過ぎて余分な力が入ってしまった。分かりやすく言えば老人がモチを詰まらせるのと同じ原理で死んでしまったのだ。
何とも人騒がせな最後。
真性のサドは反転して自虐に変化(へんげ)する。



BOSS



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