査読付論文と国際会議論文には格段の差-国際会議論文は査読付論文誌では8割がリジェクト-
テーマ:ブログ桜井淳所長に拠れば、桜井所長がかつて所属した旧日本原子力研究所(現在、統合により独立行政法人日本原子力研究開発機構に改組)では、査読付論文をファーストオーサーとして最低でも3本発表していなければ、ヒラの研究員の身分からは、昇格できないという厳しい審査基準を設けていたそうで、桜井所長も国内外の著名な査読付論文誌に論文を投稿したそうですが、掲載に至るまでには、査読者からの厳しい質問、要求に逐一答えねばならず、時には査読者とどちらが死ぬかというような血の滲む厳しい議論の応酬をしたこともあったそうで、その当時は査読者に対して、この野郎と思ったこともしばしばあったそうですが、今から振り返ってみれば、査読者からの理不尽と思える要求であっても、自身の思考を論理的に整理し、また、自分の研究に対する説明能力を向上させることに裨益したので、今では感謝しているそうで、一本の論文を通すには膨大なエネルギーを要するものの、このような査読者との論戦を経て研究者は、鍛えられて向上するそうで、このことが桜井所長が今でも査読付論文に拘る理由のひとつだそうですが、一方で、今の日本原子力研究開発機構の昇格審査では、国際会議論文も査読付論文と同格に扱っているそうですが、桜井所長によれば国際会議論文は、アブストラクト審査のみで内容は審査されずに無修正で掲載されますが、査読付論文誌では無修正で掲載されることはまずありえず、必ず修正要求があり、また、相当数がリジェクトされますが、桜井所長の見立てでは、国際会議論文の8割は、査読付論文誌に投稿していたならばリジェクトされるそうで、そのような国際会議論文を査読付論文と同格に扱って昇格させている今の昇格基準は、明らかに甘すぎるそうで、査読付論文が書けない(あるいは書かない)研究者は、旧原研時代の昇格基準では定年まで昇格できないのですが、今では、このような無能な研究者が安易に昇格しているそうで、旧原研時代に艱難辛苦に末に昇格した人たちは現在では、相対的に降格されたと同じ不当な扱いを受けているそうですが、このような昇格審査を続けていては、日本原子力研究開発機構の研究レベルの低下は不可避だそうです。