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通貨オプション、ヤミ金より恐ろしい「KIKO」(上)

通貨オプション、ヤミ金より恐ろしい「KIKO」(上)

 当初KIKO(為替レートが一定幅以上変動すると通貨オプション契約が自動解消するノックイン・オプション、またはノックアウト・オプションと呼ばれる商品)は為替変動のリスクを抑える為替ヘッジ商品として広まった。しかし為替差損は最大限補てんし、為替差益は最大限保証するという為替ヘッジ商品とは対照的に、KIKOは「為替による損失は制限的に補償する一方、収益は無限に吐き出させて損失を出すという奇怪な構造になっている」と専門家は指摘する。為替ヘッジどころか、予測が外れた場合にはリスクが無限に増幅・拡大する投機性の高い派生金融商品ということだ。

 その上、一度加入すると中途解約には満期(1年から2年)までの損失を一度に支払う必要があり、「中小企業にとっては簡単に抜け出せない“奴隷契約”」と専門家は指摘する。

◆補償はわずか、被害は無限

 年間の売上高800億ウォン(約61億円)の60%に当たるおよそ4000万ドル(約41億円)を輸出で稼ぎ出すある中小企業。激しい為替変動に悩んだ末に、昨年後半にKIKOに加入した。

 銀行は「約定為替の範囲を1ドル=905ウォンから947ウォンとし、行使為替レートを930ウォンとすれば、為替が930ウォンから905.1ウォンまで上がっても銀行が損失を補てんして、930ウォンで処理する」と説明した。もし905ウォンよりもさらにウォン高が進めば、契約は自動的に解消される。輸出額のおよそ4分の1に当たる1200万ドル(約12億2000万円)に加入すれば、ウォン高の際には最大で3億ウォン(約2300万円)の利益が期待できた。この企業は軽い気持ちで加入に踏み切ったという。

 しかし、為替が逆にウォン安に振れた場合には大きな損失をもたらすということを、かなり後になってから知った。約定ラインである947ウォンよりもウォン安に振れた場合には、その瞬間から企業は手にしたこともない為替差益を、それも2倍から3倍の計算で銀行に支払わなければならない。ある中小企業の社長は、「銀行が販売する商品のため、簡単に信じて細かくチェックしなかった。これでは私債よりも恐ろしい」と述べた。この企業はすでに昨年の営業利益である57億ウォン(約4億4000万円)を上回る、65億ウォン(約5億円)を失った。これは1ドル=1200ウォンよりもさらにウォン安に振れたことで計算した結果だ。

李仁烈(イ・インヨル)記者


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