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最終更新:2008年10月8日(水) 1時2分

石原都知事「200円の宿」発言に波紋

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 石原都知事の発言が、また波紋を呼んでいます。大阪の個室ビデオ店への放火事件に絡んで、「200円で泊れる宿はいっぱいある」と発言、ネットカフェ難民などの支援にあたるNPO法人が、発言の撤回を求め、公開質問状を提出しました。

 「カフェ難民なんて言うけどもね、あなた山谷のドヤに行ってごらんなさいよ。200円、300円で泊れる宿はいっぱいあるんだよ」(石原都知事〔3日〕)

 これは今月3日、石原都知事の定例会見での発言、大阪で起きた個室ビデオ店放火殺人事件をめぐるものです。この中で知事は、一泊1500円で個室ビデオ店に宿泊する人々について「200円、300円で泊まれる宿はいっぱいある」と発言しました。

 「1500円というお金を払ってね、そこに泊まって『俺は大変だ大変だと。孤立している、助けてくれ』っていうのは、ちょっと私はね、カフェ難民なるものの実態とはとらえがたいね」(石原都知事〔3日〕)

 この発言をめぐって、いわゆるネットカフェ難民問題などの支援にあたってきた東京のNPO法人が、発言の撤回を求め、知事に公開質問状を提出したのです。

 「いつの時代の話をしているのだろうと。事実関係として明らかに誤っている。それが都知事の公式な場での発言ですから、聞いた人が『本当にそういうところがあるのか』と思ってしまう危険性があるわけですよね」(自立生活サポートセンター「もやい」稲葉剛代表理事)

 日雇い労働者が集まる東京・山谷。果たして、石原知事が言うように200円、300円で泊まれる宿はいっぱいあるのでしょうか?

(Q.200円、300円の宿は?)
 「冗談じゃない、あるはずないでしょ」(男性)
 「最低が1000円だから」(男性)

 旅館組合の代表者も・・・
 「コインロッカーでさえ300円ですから。昭和30年代の話を石原知事はされてるんじゃないかと」(城北旅館組合・佐藤明弘組合長)

 最も安いレベルという一泊1000円の部屋をみせてもらうと・・・、狭い部屋に2段ベッドが4つ、8人部屋で食堂、風呂も共同です。

 こちらの男性が3年間暮してきたという部屋は一泊2200円。男性は体調が悪く、現在は生活保護を受けて暮しています。およそ14万円の生活保護費のうち、宿代に7万円あまりが消えます。

 「200円、300円なんて路上生活と一緒じゃないかって。そんなとこ、ここにはない」(男性)

 「(ネットカフェなと)そこにいる人たちがが格差・差別の中で派生してきた犠牲者という、一方的なとらえ方は、中にはそういう人がいるかもしれませんが、ただやっぱり1500円の宿泊費を払うならもっと安く泊まれるところがいっぱいある、東京には」(石原都知事〔3日〕)

 こう発言した石原知事。東京都は今年4月、ネットカフェ難民を支援するサポートセンターを全国に先駆けて開設していたのですが・・・。公開質問状を出したNPO法人の代表者は、正しい事実認識のもとでの支援策が必要だと指摘します。

 「住宅を確保するための費用が非常に高いと。アパートに入る初期費用がたまらないから、(ネットカフェなどに)住まわざるをえないと。そういった住まいの貧困に対して公的な機関がほとんど何もしていない」(自立生活サポートセンター「もやい」稲葉剛代表理事)

 石原知事は質問状にどう答えるのか?

(Q.認識は間違っていたということか?)「・・・」(石原都知事)

 しかし、石原知事は 報道陣の問いかけには、無言で立ち去りました。(07日18:25)



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