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08年解散前夜:「解散はいつ」嘆く声 /鹿児島

 臨時国会「冒頭解散」だった場合、解散後初の週末となるはずだった4日、県内でも各党各陣営が総決起集会や事務所開きなど次期衆院選に向けた活動を活発化させた。だが、麻生太郎首相は「冒頭」の3日解散を見送り、補正予算案が審議入り。解散・総選挙は不透明なまま臨戦態勢に入った関係者からは「いったい、解散はいつ」「早く決めて」などと嘆き声も。【福岡静哉、川島紘一、大塚仁】

 ◇「困惑している」--自民党県連会長

 自民党県連は、衆院選に向け執行部・選対合同委員会。当初想定した「3日解散」は空振りとなったが、「解散は近い」と予定通り開催し、衆参国会議員4人や県議らが出席。現職5人の公認を党本部に上申することを正式に決め、各選挙区の情勢報告などをした。

 すでに事務所開きをしている宮路和明・県連会長は「出走を待つ競走馬の気分。ゲートが開く時期が遠のき、困惑している」。加治屋義人・選対委員長も「先延ばしになると資金がもたない。補正予算を成立させて、早い段階で解散してほしい」とこぼした。

 また、5区の森山裕氏陣営は、鹿屋市内で事務所開き。各種団体から約400人が集まり、さながら出陣式の様相を呈したが、陣営幹部は「解散が延びて有権者がシラけるのがこわい」と複雑な表情。別の現職陣営は「事務所は既に確保したが、解散が不透明で、事務所開きの日程が定まらない。早く(解散が)決まってほしい」とうらめしげに話した。

 ◇「解散する勇気もない」--民主・鳩山幹事長

 民主党の鳩山由紀夫幹事長が鹿児島市入りし、党県連と連合鹿児島が総決起集会。約1000人(主催者発表)が集まり、「政権交代」と「早期解散」を訴えた。

 鳩山幹事長は「鹿児島から日本が変わる」と声を張り上げ、会場は拍手に沸いた。また、先が見えない解散時期に「解散する勇気も持たない首相にもう少し辛抱して、解散総選挙の時に爆発させて」との訴えも。

 10月初旬の早期解散を想定し、予定した総決起集会だったが、ややもくろみが外れ、県連の幹部は「こればっかりは、どうしようもない」と苦笑い。解散先送りで財政難を口にする予定候補もおり、「正直、早くやってもらわないと厳しい」と話した。

 集会に先立ち開かれた連合鹿児島の定期大会では、県内5小選挙区で立候補予定の民主党と国民新党の5人があいさつ。「麻生さんは何だかんだ言って、解散から逃げている」と、批判の声も出た。

 ◇「有権者と対話増す」--共産党県委員長

 共産党は鹿児島市の県委員会で、1区から出馬予定の新人、山口広延氏の事務所開き。今回、擁立は1人に絞っただけに「1区での勝利、県内で5万7000票の比例票獲得を目指し、頑張ろう」と気勢を上げた。

 解散日程が延びていることについて野元徳英・県委員長は「国民の審判を受けない政権がずるずると続くのは問題」と批判。その一方で、「解散が先に延びればその分、有権者と対話できる時間が増える」とも。

毎日新聞 2008年10月5日 地方版

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