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韓国の対日貿易赤字20.5%増、対中貿易黒字16.8%減

「サンドイッチ」現象が深刻化

 韓国経済が中国と日本の間に挟まれ危機に陥っていると指摘される中、今年に入り対外貿易においてもこのような「サンドイッチ」現象が見え始めている。

 韓国は4月末現在、中国との貿易収支黒字が昨年より17%以上急減した反面、日本との貿易収支における赤字規模は20%以上急増した。

 産業資源部と韓国貿易協会によると、今年1‐4月までの韓国の対中輸出は247億9200万ドル(約3兆112億円)、輸入は195億2500万ドル(約2兆3705億円)で、52億6700万ドル(約6395億円)の貿易収支黒字を記録した。これは、昨年同期比で16.8%減少した数値だ。

 韓国の対中貿易黒字は昨年5年ぶりに減少傾向を見せ、今年も同様の傾向が続いている。

 一方、対日貿易収支赤字は増え続けている。今年1‐4月の対日輸出は83億8100万ドル(約1兆176億円)、輸入は184億3700億ドル(約2兆2386億円)で、100億5600万ドル(約1兆2210億円)の赤字を記録した。これは史上最大の対日貿易赤字を記録した昨年1‐4月の赤字規模(83億4600万ドル=約1兆134億円)より20.5%も増えている。現在の傾向が続けば、今年の対日貿易赤字は史上最大記録を塗り替える見通しだ。

 対日貿易赤字の増加の理由については、技術・部品・素材分野で日本に対する依存度が高い上、円安で日本からの輸入は増える一方、輸出が低調なためと分析されている。

 また対中貿易黒字の減少については、中国が鉄鋼・石油化学など基礎素材分野への投資を増やし、韓国産の輸入品を代替している上に、中国政府の規制強化など、現地の条件悪化により韓国企業の中国進出までが鈍化しているためと解釈されている。

 貿易協会のシン・スングァン研究委員は「中国の場合、内需市場を積極的に開拓する戦略を打ち立て、日本市場については円安の衝撃を緩和する措置を用意しなければならない。中長期的には次世代の輸出成長のための原動力を育てなければならない」と語った。

キム・スンボム記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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