首都圏放送センター

2008年10月3日 12時40分更新

7万人に保険料未納で督促状


後期高齢者医療制度をめぐり、保険料の年金からの天引きが10月から始まった東京の10の区で、9月までの保険料を窓口などで直接納めなければならないことを知らないために保険料が未納となり、督促状を送られた高齢者がのべ7万人に上っていることがわかりました。
75歳以上の高齢者が対象の後期高齢者医療制度では、多くの自治体で保険料の年金からの天引きがことし4月に始まっていますが、東京の14の区ではシステムの準備に時間が掛かり、10月から天引きが始まりました。
これらの区では9月までの保険料を、高齢者が窓口などに出向いて納める必要がありますが、この仕組みを知らずに天引きされていると思い込んだために保険料を納めず、督促状を送られる人が相次ぎ、10の区でのべ7万人に上ることがわかりました。
このうち目黒区では、対象の高齢者の4分の1を超えるおよそ6000人が、7月分の保険料を納めていなかったため、9月30日に区役所から督促状が送られました。2日は200人以上が区役所に問い合わせに訪れ、中には、「督促状が届き慌てて役場にきた。口座で引き落とされると思っていたから、払っていないと知ってびっくりした」という人や、「もう少し分かりやすく通知してくれたらいいと思う」と、話す人が目立ちました。
目黒区の本橋信也国保年金課長は、「督促状という言葉にびっくりしてしまうと思いますが、わからないことがあればしっかり対応させて頂きたい」と、話しています。督促状を送られるケースは東京以外でも起きており、厚生労働省は「自治体には説明会を開くなど、きめ細かい広報をしてほしい」としています。