麻生新内閣:2世議員、最多の10人…過去3内閣比較

就任会見をする中曽根弘文外相(右)と小渕優子少子化担当相(左)。首相経験者を父に持つ2人を含め、麻生内閣の閣僚中、2世議員は10人に上る=2008年9月24日、首相官邸で撮影
就任会見をする中曽根弘文外相(右)と小渕優子少子化担当相(左)。首相経験者を父に持つ2人を含め、麻生内閣の閣僚中、2世議員は10人に上る=2008年9月24日、首相官邸で撮影

 24日発足した麻生内閣の顔ぶれを、小泉内閣、安倍内閣の発足時、福田内閣の改造時と比べた。平均年齢が58.2歳と最も若い半面、両親のどちらかが国会議員だった「2世議員」は10人で最多。祖父か父が首相経験者なのも4人を数え、「毛並みの良さ」へのこだわりもうかがえる。

 07年9月に発足した福田内閣は安倍内閣の閣僚の大半を引き継いだため、自前の内閣をつくった今年8月の改造時点で比較した。

 閣僚の平均年齢が50代なのは麻生内閣だけ。34歳の小渕優子衆院議員を少子化担当相に抜てきするなど、新閣僚のうち50代以下が10人を占めて平均年齢を引き下げた。福田改造内閣(62歳)からは3.8歳若返った。

 平均当選回数(衆院議員のみ)は6.5回で安倍内閣と同じ。小泉内閣の5.8回には及ばなかった。初入閣は5人と安倍内閣の11人の半分以下。麻生太郎首相は記者会見で「適材適所」と簡潔に説明するにとどめたが、当選回数を重ねたベテラン議員や、閣僚経験者を中心に実務面を重視した陣を敷いたことが読み取れる。

 一方、2世議員は10人に上る。小泉内閣は5人、安倍内閣は4人、福田改造内閣は9人だった。祖父か父が首相経験者なのは4人。首相の祖父が吉田茂元首相、鳩山邦夫総務相の祖父は鳩山一郎元首相。中曽根弘文外相の父は中曽根康弘元首相。小渕氏の父は小渕恵三元首相だ。

 女性議員は野田聖子消費者行政担当相と小渕氏の2人で、安倍内閣、福田改造内閣と変わらなかった。女性の登用では田中真紀子外相、扇千景国土交通相ら5人を起用した小泉内閣の多さが際立つ。

 閣僚のうち無派閥(首相を除く)は4人で、4内閣の中では最も多かった。【中田卓二、塙和也】

毎日新聞 2008年9月24日 21時51分(最終更新 9月25日 1時28分)

文字サイズ変更
この記事を印刷
印刷

ニュースセレクト アーカイブ一覧

 

特集企画

おすすめ情報