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最新エレクトロニクスが集結する“CEATEC JAPAN 2008”で、Life with PlayStationや画面が飛び出すテレビなど

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●ブルーレイ関連ではソフトの出展が充実

 

 2008年9月30日に千葉県の幕張メッセで、最新エレクトロニクスの総合展“CEATEC JAPAN 2008(シーテック ジャパン 2008)”が開幕。ソニー、ビクター、シャープといった国内大手家電メーカーを始め、NTTドコモ、KDDIといった携帯キャリアメーカーもブースを展開し、最新のテレビやPC、携帯電話などを出展した。イベントの性格上、ゲームそのものという出展はソニー/ソニーマーケティングブース以外ではほとんど見られなかったが、将来的にゲーム開発で活用されそうな最新技術もいくつか見られた。ゲームの表現力をさらに高める可能性を秘めた展示をピックアップして紹介する。

 

▲CEATEC JAPANは昨年から、ゲームショウなどを含む総合コンテンツフェスティバル“JAPAN国際コンテンツフェスティバル”の一貫として開催されるようになり、より注目度が高まっている。


 2008年9月18日よりスタートした、プレイステーション3の新ネットワークサービス“Life with PlayStation”。ソニー/ソニーマーケティングのブースでは、そのサービス内容を巨大モニターを使って紹介するコーナーが設けられていた。プレイステーション3の高いグラフィック処理能力で美しく描かれた地球から、一気に世界中の各地域へクローズアップする模様は、巨大モニターで見るとかなりのインパクト。デモンストレーション終了後は来場者が実際にコントローラーを握って、その機能のひとつひとつを確認したりと高い注目を集めていた。また、昨年のCEATEC JAPAN 2007で大々的に発表された“有機ELディスプレイ”が今年も出展。改めて、薄さ約3ミリ(最薄部)という最先端技術をアピールした。


▲ソニー/ソニーマーケティングブースでは、サービスがスタートしたばかりのLife with PlayStationを大々的にPR。合わせて、『AFRIKA(アフリカ)』も紹介されていた。


▲その薄さに改めて驚かされる有機ELディスプレイ。


 ソニー/ソニーマーケティングブースのお隣、ビクターブースにはゲームユーザー的にかなり気になる出展が。それは“リアルタイム2D/3D変換技術”。通常のテレビなどで観る2D映像を、特殊なリアルタイム信号で処理し、擬似的な3D映像を作り上げるというものだ。記者も実際に観てみたところ、画面からものが飛び出るというような劇的な変化はなかったが、確かに幾分映像に奥行きを感じることができた。今回の出展では風景などの映像が流されていたが、担当者によればゲーム映像への対応も可能だという。さらに、ゲームの場合は映像作品に比べると画面の情報量が比較的少ないため、技術との相性はかなり高く、より効果的な擬似3D表現が期待できるかもしれないとのことだ。FPS(ファースト・パーソン・シューティング)タイトルなど、一人称視点の3Dゲームに活用されたら……と個人的にはかなり想像が膨らむ出展内容だった。

▲3D表現が隆盛を極めるゲームと、リアルタイム2D/3D変換技術は相性バッチリ!? 個人的には、これで一人称視点の3Dゲームを遊びたい……。なお、視聴する際にはお姉さんがかけている、専用のグラスが必要となる。


 2007年開催時の記事を見てもらえばわかるように、ここ数年CEATEC JAPANではソニーのブルーレイディスクと松下電器のHD DVDによる次世代DVD規格を巡る競争がくり広げられてきた。しかし、2008年2月に松下電器がHD DVDの撤退を正式に発表。新規格がブルーレイディスクに統一されるという流れになってきた。これを受けて、ブルーレイディスク関連の出展は若干様変わり。いままでは機器の機能や普及台数といったハード面に関するデータの紹介などがほとんどだったが、今年は映像作品のタイトルラインアップなどソフト面での充実ぶりをPRする展示も見られるようになった。

 ブルーレイディスクの映画作品などをズラリと出展したブルーレイ・ディスク・アソシエーションブースのスタッフによれば、いままでブルーレイ機器はレコーダーとしての需要は比較的高かったが、プレーヤーとしてはそれほどだったという。そこで今回からは、プレーヤーの機能にも注目してもらうべく、ソフトをメインとしたブース展開を企画したそうだ。


▲ソフトが充実すれば、ブルーレイプレーヤーの機能も持つプレイステーション3により注目が集まるかも。


 大手家電メーカーのブースを過ぎ、より専門的な分野の出展が目立つエリアに入ったところ……エプソントヨコムというメーカーのブースで、興味深いPC用コントローラーを発見。“Ece Stick”と名づけられたこのコントローラー(日本未発売)は台湾のメーカーが開発したもので、その外見はWiiのヌンチャクにかなり近い。実際に触ってみたところ、ヌンチャクとWiiリモコンを合体させたような機能となっており、Ece Stickを動かすとポインターの移動も可能となっていた。

 ただし、その原理はWiiリモコン、ヌンチャクとは異なっており、コントローラーに内蔵された“ジャイロセンサー”で動きを感知しているのだという。これは上下左右、回転などの動きを検出するもので、身近なところではカメラの手ぶれ補正などにも使われているそうだ。ちなみに、このジャイロセンサーを開発したのがエプソントヨコムで、Ece Stickの開発には技術提供という形で参加している。


▲ジャイロセンサーでWiiリモコンのように動作するEce Stick。PC専用のコントローラーで、現状日本発売は未定となっている。


 CEATEC JAPAN 2008は2008年10月2日まで開催されている。最新エレクトロニクスに興味がある人はもちろんだが、ゲーム進化の方向性の一端をうかがうことができる……かもしれない出展内容となっているので、気になった人は足を運んでみてはいかがだろうか?


▲今回はPC関連の出展のみとなったマイクロソフトブース。ステージ上ではWindowsの新サービスなどが紹介されていた。


▲KDDIブースに出展されたケータイカメラを使った最新アプリ技術。こちらは、“3Dナビ”と呼ばれる技術で、端末を左右に動かすことで3D空間内の視線を変えることができるというもの。大きく曲がるときなどは、体ごと1回転しなければならないなど、いままでにない感覚で遊ぶことができる。

▲NTTドコモブースでもっとも注目を集めていたのが、こちらのセパレート携帯。端末を分離させることができ、たとえば液晶画面がある部分でワンセグ放送を流し、もうひとつの部分をリモコンとして利用するといったことが可能だという。


※CEATEC JAPAN 2008の公式サイトはこちら

※CEATEC JAPAN 2007の模様はこちら

※CEATEC JAPAN 2006の模様はこちら

※CEATEC JAPAN 2005の模様はこちら

※CEATEC JAPAN 2004の模様はこちら

※CEATEC JAPAN 2003の模様はこちら

※CEATEC JAPAN 2002の模様はこちら
 

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