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Data 08/06/12更新


日本のメディアがどれだけ適当でいい加減な報道をしているか、様々なデータで暴露していきたいと思います。
まずは一発目。「日本経済は外需依存」の嘘。


各国別 外需依存度 2006年

単位 億ドル (億ドル未満は切り捨て)
国別外需依存度 日本 アメリカ イギリス ドイツ 中国 韓国 シンガポール
GDP 43,664 131,947 23,954 28,943 26,447 8,874 1,319
輸出 6,472 10,366 4,486 11,210 9,689 3,254 2,715
輸入 5,792 18,539 5,556 9,176 7,914 3,093 2,384
貿易(輸出+輸入) 12,264 28,905 10,042 20,386 17,603 6,347 5,099
輸出対GDP比率 14.8% 7.9% 18.7% 38.7% 36.6% 36.7% 205.8%
貿易対GDP比率 28.1% 21.9% 41.9% 70.4% 66.6% 71.5% 386.6%
純輸出対GDP比率 1.6% -6.2% -4.5% 7.0% 6.7% 1.8% 25.1%
情報ソース JETRO(日本貿易振興機構)

 2006年の主要国のGDPと輸出入を分析した表です。2007年分のデータは出揃っていないので、06年分を使いました。まあ、傾向を知りたいだけだから、構わないでしょう。
 「外需」とは何かと言えば、海外の需要のことですから、当然日本からみれば輸出になります。ということは、外需依存度とは「輸出対GDP比率」になるわけです。
 ご覧頂いた通り、日本の外需依存度は、主要国ではアメリカに次いで低い数値となっています。しかも外需依存度が低い三国「アメリカ」「日本」「イギリス」の三国の内、純輸出が黒字、つまり貿易黒字なのは日本だけです。
 輸出に輸入を加えた「貿易」で見てみても、日本はやはりアメリカに次いで低い数値となっています。
 ちなみに、輸出や輸入を加算したものが、GDP計算上意味あるかといえば、実はあまりありません。もし意味があるとしたら、シンガポールのGDPがとんでもないことになってしまいます(笑)。
 GDP計算上、意味があるのは「純輸出」、つまり輸出から輸入を差し引いた数値になります。上記は商品の輸出入(つまり貿易収支)だけで、海外旅行などのサービスは含んでいませんが、傾向はつかめます。日本の商品の純輸出は、GDPに対し、たかだか1.6%の影響しか与えていないのです。
 はっきり言いましょう。日本経済は外需依存なんかじゃありません。むしろ内需依存です。
 外需依存国とは、輸出対GDP比率が35%を超えているドイツ、中国、韓国、シンガポールなどの国々のことを言うのです。

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日本経済新聞 円高/円安に関する記事
 円高が日本経済にどのような影響を与えるか? わたしの立場を明確にするために、二つの記事を引用させていただきます。
 
 日本経済新聞は何かと叩かれ、わたしも何度か日経の「飛ばし記事」に騙されたことがありますが、それでも時々は心から納得させられる記事も載せます。
 以下は今年最も感動させられた二つのコラムです。データ版は無いので、わたしが紙面から書き起こしました。(この報道のデジタル化やアーカイブ化は、間違いなく韓国のメディアの方が進んでいます。日本のメディアも、何とかして欲しいものです。)



まずは08年01月25日の大機小機

「バブルと国力の混同を憂う」
 日本の国力低下を嘆く議論が盛んだ。例えば一人当たり名目GDP。日本は1995年前後にOECD加盟30カ国中3位だったのが、2006年に18位に後退した。この間、経済が拡大せず、ドル換算で縮小したのは国力低下を示す由々しき事態というわけだ。
 本当だろうか? 85年のプラザ合意後の円高局面での議論を思い出してみる。「(ドルベースで)世界最高水準の所得になったといわれても、物価が高く労働時間も長いので実感は無い。」と言い、「外に強く内に弱い円」の使いでのなさを嘆いたのではなかったか。
 日本経済は、株価と地価と賃金に代表される価格破壊を徹底し、購買力平価を切り上げて内外価格差はほぼ解消した。加えて円高のピークの95年当時のドル表示の購買力平価で約五割過大評価されていた円が二割前後の過小評価になった結果の順位変動なのだ。80年代前半の日本の定位置は11−17位だった。
 この変化はいわゆる構造改革と超低金利政策の相乗効果であり、大企業と中小企業、中央と地方、富者と貧者との格差を広げる一方、日本人の生活や企業のコストは引き下げられ、実力に見合わぬ円安を招いた。購買力平価並の円相場なら、日本は今も十位以内にある。単なる失われた十年ではなかったのだ。
 他方、順位を上げて国力を高めたといわれるのは北欧の小国と米国(十位⇒七位)、英国(十八位⇒十一位)など英語圏の国である。不況知らずの優等生と持ち上げられる英国の躍進は北海油田の石油収入とシティーの金融力を背景にしたポンド高だった。
 ロンドンの物価高はかつての東京を彷彿させ、英国の住宅価格の正常値との乖離は米国以上といわれる。革新性を賞賛された金融機関のビジネスモデルが揺らぐ米国と同様、英国も中堅銀行が国有化寸前に追い込まれ、ポンド安が始まっている。日本の土地本位制バブルに次いで、アングロサクソンが得意とする市場型金融バブルが弾けたのだ。
 国力論は難しい。バブルの過去や他国との安易な比較に大した意味は無く、金メッキの他国をなぞる議論に説得力は無い。
 財政・金融の経済政策を含め、社会の健全なバランスに配慮し、社会保障など持続可能な制度設計で国民生活を安定させることこそ大切だ。時間の経過に耐える議論を望みたい。



続いて07年09月11日の社説から

「見果てぬ夢に再挑戦する時」
 世界の金融市場の動揺は収まらないが、法人企業統計の日本企業の増益記録はいざなぎ景気を超えた。
 住宅バブルの崩壊で、資産効果による消費主導の成長を続けた米国経済にブレーキが掛かれば、米中が牽引する世界経済の成長鈍化は免れない。円安基調だった為替は円高への反転が予想される。株式市場は日本経済の新局 面の展開を見極めようとしている。
 日本株の下げが大きいのは外需依存の企業業績への警戒感からだろう。世界経済の原則はグローバル企業の収益を圧迫、円高は価格競争力の低下や利益の目減りを招く。実質実効レートで1985年のプラザ合意前後の水準に戻った為替動向が注目点の一つだが、復活を遂げた大企業の円高抵抗力は強化されている。
 いざなぎ越えの企業収益は大企業と中小企業、製造業と非製造業の格差が著しく、雇用の60%を占める中小企業・非製造業の収益改善が課題だ。為替はここでも重要な要素になる。
 国際間の物やサービスの価格を等しくする均衡レートである購買力平価は、85年の1ドル=190円→95年の1ドル=140円→現在の約95円(日米卸売物価基準)と試算される。実際の円ドルレートと比べると、円は対ドルで約20%の過小評価→約50%の過大評価→約20%の過小評価と動いた計算になる。
 購買力平価の変化は価格破壊のすさまじさを物語る。バブル崩壊後の株価と地価の下落は誰の目にも明らかだが、人件費を含む物やサービスの「内外価格差」が死語になったのは高物価構造の解消を意味する。
 グローバル企業はここ数年、外需依存で高度成長期並みの成長を遂げたのに対し、内需依存の国内企業はデフレ圧力を受け続けた。過大評価の局面の円高はデフレ圧力が強く働く。しかし過小評価の局面の円高は、輸入物価の下落→仕入れ価格の低下で国内産業のコストを引き下げ、人件費の削減圧力を緩和する。
 為替と連動する金利の正常化は企業のコストに跳ね返るが、家計の金融所得を増やす。個人消費が拡大すれば、内需依存の中小企業・非製造業を潤す効果を期待できる。グローバル企業が、十分に低下した労働分配率を引き上げれば、景色は違ってくるはずだ。
 政府は税・財政で民間から資金を吸収し、日銀は超低金利で家計から企業へ所得移転を促す。金利を求める海外への資本流出が招く過渡の円安で交易条件が悪化し、企業の賃金切り詰めで国民の購買力を奪った。国内市場をやせ細らせる政策に、参院選で国民が修正を求めたのではないか。
 バブルを輸出した日本の金融政策の責任が問われ、内需拡大で世界への貢献を求められる場面が来る。外圧に渋々従うのではなく、財政・税制・金融・為替政策を転換し、家計中心の内需主導経済の見果てぬ夢に挑戦するときだ。それは外国人に奪われた株式市場の主導権を国内投資家が取り戻す道にも通じる。



ビッグマック指数
 日経新聞は日米の卸売物価指数を用い、適正為替レートを95円と算出しています。
 適正レートの算出には、他にビッグマック指数などが有名です。
 ビッグマック指数とはマクドナルドで普通に売られているビッグマックの価格を比較したもので、各国の総合的な購買力を図ることができます。その時に実際の為替レートと、PPP(購買力平価)による適正為替レートとを比較することで、各国の通貨がどれだけ購買力と乖離しているか見ることができるのです。
 ちなみに、わたしは拙著「本当はヤバイ韓国経済」!」で購買力平価によるGDP計算を批判しましたが、あれは購買力平価GDP計算の際に「サービス」も含んでいるためです。サービスはその場で消費される性質の財なので、一見、同じに見えるサービスも、実際の価値を図るのは難しい、と言うか不可能だと思っています。「モノ」の価格で購買力を見るのまでは、特に異を唱えるつもりはありません。
 昨年(2007年6月2日)のビッグマック指数は、以下の通りとなっています。

為替レート(2007年06月02時点)
ローカル通貨 ドル換算 PPP為替レート 為替レート 乖離率
アメリカ $3.41 $3.41
日本 ¥280 2.29 82.10 122.00 -33
オーストラリア AS$3.45 2.95 1.01 1.17 -14
イギリス £1.99 4.01 1.71 2.01 18
中国 11人民元 1.45 3.23 7.60 -58
ユーロ圏 Euro3.06 4.17 1.12 1.36 22
韓国 KRW2,900 3.14 850.00 923.00 -8
情報ソース 英紙エコノミスト

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輸出依存度16%、過去最高 
日本経済新聞2008年3月6日 輸出依存度16%、過去最高

 日本の輸出依存度が上がっている。
2007年の名目国内総生産(GDP)に占める財の輸出額の割合である輸出依存度は16.3%。前年に比べ1.5%ポイント上昇し、過去最高を更新した。02年から始まるいまの景気拡大は輸出主導型。個人消費などの内需が伸び悩むなかで日本経済は外需頼みの様相を強めている。

■主要7カ国平均は22%

 過去最高といっても、国際比較をすると日本の外需依存度はむしろ低い。世界貿易期間(WTO)や国際通貨基金(IMF)のデータで主要七カ国の輸出依存度を計算すると、06年の日本は約15%で、これを下回るのは米国(7.9%)だけ。日本は主要七カ国平均(22%)よりも低位にある。

 大半の国は日本と同様に輸出依存度が年々上がっているが、中身は異なる。日本は名目GDPがほとんど増えないなかで依存度が上昇。これに対し他の国は名目GDPが安定的に増えても、輸出がそれを上回って伸びる形で依存度が上がっている。

 その差は輸出の伸び率に表れている。WTOのデータでは日本の01-06年平均の輸出増加率は5.8%と、七カ国平均(7.7%)を下回る。急成長するブラジル、ロシア、インド、中国というBRICs四カ国はもちろん、年平均10%以上で輸出が増え続けているシンガポール、タイなどとの差も大きい。

■貿易交渉の遅れ響く

 背景には欧州、北米、アジアで自由貿易協定(FTA)や経済連携協定(EPA)をテコにした市場統合が急速に進展。各国・地域間の輸出入が活発になっている事情があるとみられる。

 日本がFTAEPAを締結・署名したのはメキシコ、チリなどの八カ国にとどまり、貿易総額に占める割合は13.6%06年)にすぎない。農業分野の構造改革が遅れ、市場開放に手をこまねいている間に世界はどんどん先に進んでいる。「外需だけが頼り」といわれる日本経済だが、その外需ですら、グローバル化で得られるはずの果実を十分に得ていないようだ。

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世界の経常収支の推移00年−06年
2000年から2006年までの世界の経常収支の推移をグラフ化しました。


情報ソース:IMF「World Economic Outlook Database April 2007」、米国商務省経済分析局Webサイトから作成。

 とにかく驚くのは、アメリカの経常収支赤字が世界に占めるシェアです。アメリカ一国で、世界の経常収支の八割を引き受けているのです。


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日本経済新聞 円高/円安に関する記事 その2
 2008年3月29日 日本経済新聞 大機小機「世界の金融街 東京兜町」

 東京の兜町をロンドンのシティー、ニューヨークのウォール街と並ぶ存在感のある金融センターとして育てたいと、かつて熱っぽく語られた。そう遠い昔のことではないと思うが、いつの間にか夢のような話になってお蔵入りした。
 日本はモノ作りの国として、堅固な輸出競争力を維持している。しかし、日本経済の世界における立ち位置は、日一日と沈み続けている感がある。どこかでボタンをかけ違えてしまったようだ。
 明治以降、日本は輸出を奨励し、経済成長を追及してきた。かつては海外からの借金を抱える新興国であり、円は弱く、それだけに輸出主導の経済成長に拍車が掛かった。戦後になるとソニーやホンダなど、世界に通用する製品を生み出す企業が登場した。経常収支が恒常的に黒字に転じ、1980年代後半には世界最大の対外純債権国となった。本来はこの段階で黒字を減らし、内需拡大へと舵を切るべきだった。だがそうはならず、今や黒字が重荷となって日本にのしかかる。
 黒字が累積するということは、日本から海外に資本が輸出され、その分だけ日本の経済活動や株式・不動産市場にお金が向かわないことを意味する。海外に提供されたお金は投資や消費に使われ、米国をはじめ諸外国の経済拡大に大きな役割を果たした。
 中には日本に舞い戻り、日本の株式や不動産を買い上げる資金となったケースもある。もともとは日本のお金なのだが、海外の手に渡り、日本の相場や資金配分に与えている影響は大きい。例えば、サブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題によって欧米の金融市場が逼迫すると、日本から即座にお金が引き上げられた。その結果、日本の株式相場や不動産価格が大きく下げている。
 処方箋は簡単である。黒字で入手したドルを売り、円を買い戻すことに尽きる。その結果、国内に購買力が戻り、円は切り上がる。そうなると、海外から日本の円資産を求める資本が流入する。さらに購買力は増し、内需が拡大して経済成長率は高まる。外需ではなく、豊かな日本の消費市場に支えられ、モノ作りにもますます磨きがかかる。
 それらを反映して、株式も不動産も値上がり基調となる。長年の夢がかない、東京兜町が世界の金融センターの一角として確かな地位を占めることになるだろう。

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四川大地震支援で、日本に好感持つ人が84%に上昇(サーチナ2008年5月23日)
 当局の意向を100%反映したアンケート調査結果ですが、次に対日路線が反日に転換した時のために、アーカイブ。中国の調査とやらが、どれだけいい加減で頻繁に変わるか、その証として。



情報ソース 中国情報局NEWS

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原油価格の高騰(2008年2月〜6月上旬)
 留まる所を知らず高騰する原油価格。2008年6月上旬、ついにWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で137ドルを超えてしまいました。



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中国株式バブルの崩壊 下落率が50%に迫った上海総合株式指数 08Jun11
 上海総合株式指数は07年10月16日に終値で6030のピークをつけました。それからおよそ八ヶ月。2008年6月11日の終値は3024ポイント。その下落率、実に49.85%!



情報ソース 中国情報局
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インフレーションと通貨安の恐怖で為替防衛を続ける韓銀 08Jun11
 原油高に端を発するインフレーション、そして通貨暴落の恐怖に脅かされている韓国銀行は、日々、手持ちのj(外貨準備)でウォンを買う為替防衛を続けています。ジリジリとウォン安になり(グラフ上は上昇)、韓銀の介入により一気にウォン高になる(グラフ上は下落)様子がお分かり頂けるでしょう。しかし、もはや韓銀以外にウォンの買い手がいないような有様です。



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祝!上海総合株式市場終値3000ポイント割れ&ピークからの下落率50%突破! Jun12_08
 2008年6月12日 中国の上海総合株式市場の終値が2,957ポイントとなり、目出度く節目の3000ポイント割れと、ピークからの下落率50%超えを達成しました。07年10月16日のピークから数えると、約八ヶ月で半値を切ったことになり、半値切りに九ヶ月掛かった日本のバブル崩壊の速度を上回りました。おめでとう!中国!
 記念に各国の株価との比較表で、永遠にアーカイブ。折角なので、日本の株価をコバンザメのように追っかけてくる某国の株式指数も比較対照に入れてあげました。
 このグラフを見ると、日経とKOSPIが三ヶ月で約+10%、米英が±0、そして中国が実に-30%(このグラフは本日の下落分は反映していません)。とりあえず、中国株を煽っていた似非経済評論家共は、恥という言葉を知っているのならば、さっさと廃業してください。



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   Copyright(C) Takaaki Mutsuhashi 2008-