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妻の旅券「公務」と申請

2008年09月24日

 川田龍平参院議員(東京選挙区、無所属)が昨年12月に渡米した際、通訳で同行したフリージャーナリストの妻(当時は婚約者)の旅券を、私費での視察だったにもかかわらず「公務による視察」として、東京都旅券課に緊急発給させたことが朝日新聞の調べでわかった。川田氏は「事務所がやった」と自らの関与を否定している。
(須藤龍也)

 川田氏が渡米したのは昨年12月26日〜今年1月4日。当初は公費の視察を計画し、米海兵隊基地や下院議員を訪問する視察内容を国会に提出した。しかし、外務省から「基地の視察は困難」と回答があり、下院議員との約束も取り付けられなかったことから、川田氏の秘書は国会議員が公務目的の渡航に必要な「公用ビザ」の取得を断念。「私費で行って欲しい」と川田氏に伝え、了解を得たという。

 しかし、渡航当日、成田空港で川田氏の妻の旅券の期限が切れており、出国できないことが判明。先に渡航した川田氏は翌27日、都旅券課に電話をかけ、緊急発給を要請したという。

 関係者によると、この際、川田氏は「公務遂行のため通訳として(妻が)必要だ」と告げ、日本に残った妻が日程表を同課に提出。同課は公務の視察と信じ、通常ならば1週間以上かかる発給を特例で翌28日にしたという。

 都に提出された日程表には、実際に川田氏が訪れたとしている大学施設や元米軍関係者などは含まれておらず、断念していた当初の公費視察の日程が記されていた。

 川田氏は「旅券発給は事務所の判断で事務所がやった」と自らが都に要請したことは否定。私費による渡航であったことは認めた上で、「年内に視察日程を組んでいたことから、焦って旅券発給を進めたことは軽率だったと反省している」と文書でコメントした。

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