[82]【03月10日(月)� 曄屬桓遡笋紡个靴討�答えいたします」
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少し前に内緒設定 f 様から、「資金管理」に関する以下のような、長文のコメントを頂きました。
事前にご了解を頂いていますので、ご質問を短く編集させていただきました。
★ 2008/2/29(金) 午後 1:49
私はFXで50万円を200万円にしましたが、50倍以上のハイレバレッジでの売買でしたから、 いつか大損をくらって退場すると思っています。 kawaseoniさんはスキャルピングで驚異的な実績をあげておられますが、 もし私なら50万円を捨てたことにして、レバレッジを利かせ10枚で張ると思います。 1日200pipsならば20万円、10枚ならレバレッジは 20倍ほど。 しかしkawaseoniさんはそれをやらない。 是非ともkawaseoniさんの''資産運用に関する心構え''のようなものを拝聴したいのです。 ''FXは9割が負ける''といいますが、この根源には数百万程度では大きなファンドは相手にしてもらえないし、5%〜10%の運用では元手がない為に、小遣い程度しか増えず老後の資金などには程遠い。 そんな時''レバレッジ100倍で100pips利益を出せば倍になる''と言われれば魔が差しフラフラと手を出してしまう。
私が内緒設定 f さんのコメントを読んで、まず真っ先に感じた率直な印象は、
「FXで勝ち続けることの難しさを、少し楽観的に考え過ぎかもしれない」ということです。
私がハイレバで取引しない理由の一つは、「相場の世界はかなりの部分において偶然が支配している」と考えるからです。ここでの「偶然」とは、「運」といってもいいかもしれません。
要するに、「勝率が95%なのは、自分のトレード技術による」と過信することは、極めて危険だと思うからです。
人のトレード結果だけをご覧になるときは、その表面的な事実(例えば勝率が95%)に目を奪われがちです。 しかし、私はトレードの当事者なので、その95％がどんな種類のものなのかをよく知っています。
つまり、数週間「勝つ」ことはできても、何年も「勝ち続ける」ことは、極めて難しいかもしれないと感じています。
このことは「資金管理」の書籍をお読みになれば、いたるところで目にする主張です。
いわく、「長期間にわたって、ベンチマークに勝っているファンドはほとんどない」。 「どんな優秀な投資家も、サルに投資させた場合と、結果は何も変わらない」。 「超長期的に見れば、たとえどんな優秀な投資家でも、必ず負ける(賭博師の破滅と呼ばれます)」。
ひとつひとつの主張には、個人的には頭を傾(かし)げたくなるものもありますし、
そもそも私は「負ける」ために「トレード」をしているわけではありません。
たとえそれがどんなに難しいと専門家に言われても、「はい、そうですか」とあきらめるわけにはいきません。
これからも1%の勝率アップのために、必死に精進していくつもりです。
しかし、これがほとんどの専門家が下している判断である以上、この主張の意味は決して小さくありません。
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内緒設定 f さんのご主張も、心情的・感情的にはとてもよくわかります。
・50万円を200万円にされたというご自身の経験
・ご自分の資金を年率5%〜10%の程度の運用では物足りないという気持ち
・たまたま私の取引成績が比較的良いという事実
これらのことから、「(内緒設定 f さんなら)50万円を捨てたことにして、レバレッジを利かせ10枚で張る（のになぜ為替鬼はそうしないのか)」と言われているような気がいたします。
しかしもし仮に、内緒設定 f さんが、このコメントを頂いた時点[2008/2/29(金) 午後 1:49]で、ドル円を「10枚ずつ張っていた」としたら(@104.45)、先日の直近の最安値の時点(@101.42)で損失額がどうなっていたでしょうか。
ここでは「損切り」はしないで、私がよくやる50銭程度の間隔で「ナンピン」した場合を考えてみましょう。
[1回目] @104.45 10枚 → -30万円
[2回目] @103.95 10枚 → -25万円 [3回目] @103.45 10枚 → -20万円 [4回目] @102.95 10枚 → -15万円 [5回目] @102.45 10枚 → -10万円 [6回目] @101.95 10枚 → -5万円
為替差益 合計 60枚 -105万円
60枚を建てるのに必要な証拠金 66万円(FXA証券は1万通貨単位 11000円)
口座残高 29万円
したがって、あと50銭足らず下がるだけで、MC(強制決済）されることになります。
現在は少し戻しているとはいえ、もし本当にトレードしていたら、@101.42 の瞬間、どんな考えが脳裏をよぎったでしょうか。
「こんなにたくさん張るんじゃなかった」
「ナンピンなんてするから...」 「なんでこんなに下がるだよ！」
きっと脇の下には冷や汗と、額には脂汗が出てますね。
私が申し上げたいのは、いくら「勝率が95%」という高勝率を得ていても、資金管理次第では個人の資産など簡単になくなることがありうるということです。
このことは、たとえどんなに私が数学的な検証を持ち出しても、なかなか納得できない点だと思います。過去の私も実際そうでしたから...。
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過去の個人的な話は最小限にとどめますが、お話の流れ上、以前からお話ししている「破産寸前」の概略です。
私は20代後半で1千万円をはるかに越える給料をもらっていました。
当時は独身だったこともあり、普通ならばお金がかなり貯まるはずですよね。
しかし貯金は全くのゼロでした。それどころか借金だらけで、「国税」すら過去数年間も全く払えませんでした。
(→給料なのになぜ「国税」が源泉徴収されないかというと、個人事業主だからです。
したがって、正確には「給与所得」ではなく、「事業所得」です。つまり、雇用契約はフリーランスの身分です。 わかりやすい例で言うと、プロ野球の選手みたいな雇用形態ですね）
何年か支払い請求を無視し続けていると、いよいよ「差し押さ手続き」寸前までいきました。
取立てや脅しは激しかったですよ。結局どうしたかというと、彼女(今の家内)や実家から多額の借金をして、なんとかギリギリ払いました。
この｢破産寸前」までの経験が、実は1度や2度ではありません。何度も繰り返しました。
その度に、彼女の「ボーナス全額」や、親の退職金の一部など、信じられない無心を繰り返しました。 想像してください。退職した年老いた親に、自分の国税の滞納金やその他の借金を払わせることを...
この時の自分に対する絶望感や、破産によって周囲に迷惑をかけることへの強い恐怖心が、私の「資金管理」の全てであり、その原点です。
数千万のお金は、いったいどこに消えたしまったのか...。そのほとんどが「商品先物」です。
自分のお小遣いがなくなる程度なら、全然かまいません。
自分の生活費がなくなるのも、ある意味では仕方が無いことです。 自分の愛車や、資産を売却せざるをえなくなるも、全く自業自得です。
しかし、自分のせいで家族、親兄弟、にまで迷惑をかける。それも、1度ならず、何度も...
自分に子供がいれば、その子供にまで辛い目にあわせてしまうことになる...
今度だけは絶対に負けられない。もう絶対に後がない。これで負けたら、もう人生も終わりだ...。
今までの人生で、そのように何度感じてきたことでしょうか。
そして、そういう時に限って、さらに信じられないほどの大負けをしました。
そのとき私の心にわきあがる感情は、「今すぐここから消えてしまいたい...」。 誰にも会わす顔が無い...自分に対する深い深い絶望感です。
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資金が小さい場合には、どうしてもハイ・リターンを追い求めがちです。
しかしながら、経験上それはかなり危険な考え、危険な姿勢だと言わざるを得ません。
まして、その資金がどうなってもかまわないお小遣いではなく、将来のために資金を増やすのが目的ならば、
大きな損失が出ないような保守的な「資金管理」で、トレードする必要があるのではないでしょうか。
内緒設定 f さんが単なる「遊び」や「ギャンブル」としてではなく、なんとか真剣に資産を増やしたいと思って「トレード」されているのならば、現在のかなり高ハイレバレッジの「トレード手法」よりも、はるかに低リスクのトレード法を採用することを、私は強くオススメしたいと思います。
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