【香港=吉田渉】アジア各国・地域が、中国製乳製品の販売禁止に一斉に動き始めた。複数の乳製品から有害物質メラミンが検出され、中国の生産管理への疑念が広がっているためだ。既にシンガポールや台湾は中国製乳製品の輸入を全面停止。中国の一部である香港も22日、メラミンを含む乳製品の販売を禁止する緊急立法に着手した。アジアは食品の多くを中国から輸入している。中国製品に厳しい姿勢を示し、消費者の不安を抑える狙いがある。
香港政府の食品・衛生局は22日に記者会見を開き、緊急立法の概要を公表した。メラミン濃度について米欧並みの基準を設け、これを上回った乳製品の販売を禁止する。これまでは販売を取り締まる明確な法律が無く、スーパーなどに自主的な撤去を促すにとどまっていた。(15:16)