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漫画で楽しむ歴史の世界

 「歴史に好奇心を持つ子供たちの人文学的な想像力を漫画で育てよう」

 独特の画と内容の子供歴史漫画2冊が出版された。2003年のソウルの小学生、ハンベクを主人公にした韓国漫画『蚩尤(チウ)物語』(ナヌルメディア)とドイツの3人の子供が活躍する歴史漫画『アブラパクス-古代ギリシア冒険編』(李スンフン訳、アニメブックス)だ。

 『蚩尤物語』は蚩尤天皇の話をモチーフにしている。昨年のサッカー・ワールドカップ韓日大会で、韓国サポーター「レッドデビル」のトレードマークとしても使われ、一般的に知られるようになったこの神話の登場人物は、古朝鮮以前に存在したとされる古代国家「倍達(ペダル)国」の天皇で、「戦争の神」と呼ばれた。

 2003年の小学生ハンベクは蚩尤天皇に呼ばれ、現世の分身である「蚩尤」と共に時空を越えて高句麗に行くことになる。

 李フィ氏が文を、李ソンウク、金ジョンホ氏が画を担当した。既存の漫画作家ではないアニメ作家の描く画が新鮮だ。

 全8巻のうち、2巻までが出版された『アブラパクス』は、1975年からドイツのコミック雑誌『モザイク』に連載された作品。

 「金髪の戦略家」アブラクスと「赤毛の行動家」ブラボックス、そして「黒髪のまとめ役」カリパクスの子供3人が、過去と現在、そして未来へ時間旅行をしながら活躍する。

 1、2巻では、パルテノン神殿が建設された5世紀のギリシアに向かい、ソクラテス、ソフォクレスなどと共に、この時代の政治や社会、文化、宗教などを学ぶ。

 『モザイク』の編集人を務めるロナ・リッチェルが作、画を共に手掛けた。イメージテキストを通じてヨーロッパの歴史に触れることのできる絶好の機会だ。

魚秀雄(オ・スウン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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