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事故米でんぷん大半は食用に
長岡市の加工でんぷん製造業「島田化学工業」(島田清之助社長)による事故米でんぷんの不正転売問題で19日、同社の製造担当者が、2003年度から5年間製造した事故米でんぷんの大半を食用に販売したことを明らかにした。また「製造時にカビは除去できる」との当初の説明を一転、事故米でんぷんのカビ残留を認めた。
同社の青柳芳喜製造部長によると、これまでに分かった事故米でんぷんの販売先は49社。「食用と工業用の割合は不明だが、大半を食用に出荷した」と話した。
製品のカビの残留について同部長は「加工後もある程度は残るが、残留量は自社の安全基準以下で、食べても問題はない」と主張した。
また、事故米が含まれたコメでんぷんの製造年月日が台帳から判明したと発表。製造年月日は製品の袋に記載しているが、同社には製造日と出荷先を照合する記録がなく、「販売先に袋が残っていないと、対象製品かどうかは分からない」(同部長)という。
北陸農政局新潟農政事務所も同日、調査結果として同社の製造年月日を公表。さらに、同社から、03年に約200トンの事故米を購入後、約1カ月間はほとんど事故米ででんぷんを製造していたとの報告を受けているとした。吉田竹志所長は「販売先の会社が製造年月日を控えていれば、事故米でんぷんかどうか確認できる」と話した。
一方、県は同日で同社の立ち入り検査を終了。同日に開始した取引先への立ち入りは続行し、販売先の特定を目指す。
新潟日報2008年9月19日
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