県畜産農業協同組合連合会(出口清一会長)は9日、飼料価格の高騰で経営が打撃を受けているとして、畜産団体決起集会を奈良市のJAならけん本店で開いた。
約200人が参加。飼料価格高騰対策の強化などを行政に求める大会宣言を決議した。小売価格転嫁に対する消費者の理解醸成を図って奈良市内をデモ行進した。
連合会は県酪農農業協同組合や県養鶏農業協同組合、大和肉鶏農業協同組合など6組合で構成。組合員は約240戸。
連合会によると、この2年で飼料価格は約50%上昇。生産コストは生乳で約10%、牛肉約15%、鶏卵・鶏肉・豚肉で約30%上がったという。
出口会長は「バイオエタノール需要の増大や中国、インドの経済発展など世界的な情勢の中で需給バランスが崩れている。コスト高が続けば、ほとんどの畜産家が廃業してしまう」と訴えた。【中村敦茂】
毎日新聞 2008年9月10日 地方版