出席者全員の「頑張るぞ」の唱和で農業経営の安定化を誓った緊急集会=丸亀市綾歌総合文化会館
原油や肥料、飼料の高騰による農業の危機的状況を訴えるため、香川県農協中央会(宮武利弘会長)は11日、香川県丸亀市綾歌町の綾歌総合文化会館で農業従事者を集めた緊急集会を開いた。県内各地から約1200人が出席。地元選出の国会議員を来賓に迎え、窮状を伝えるとともに、政府の新たな支援事業の実現を嘆願した。
集会は先月末に都内であった全国集会の県内版。米麦や野菜、果樹、畜産などに携わる農業者をはじめ、JAグループの役職員や消費者団体の代表者らも参加した。席上、悪化する農業経営の情勢報告の後、庵原稔・香川県農協経営管理委員会長が議員を前に価格高騰への対策などを要請した。
この後、各国会議員が「経営安定化に向けて全力で取り組みたい」などと表明。続いて生産者の代表らが国の施策の充実を求めると同時に、後継者が育つ農業環境の形成を目指して決意表明した。最後に「原油・肥料・飼料等高騰に関する緊急決議」を採択し、全員の「頑張るぞ」の唱和で力強く締めくくった。
香川県農協中央会によると、肥料代は今春の1・5倍、飼料代は2年前の1・5倍に上昇。また香川特産のイチゴなどのハウス栽培で使う重油は3年前の二倍に膨らんでいる。一方、農業者はこうしたコスト上昇分を販売価格に転嫁できず、苦しい経営を迫られている。
この日は午前7時半からJR高松駅と琴電瓦町駅前で街頭宣伝活動も行った。