以下に代表的なディーゼルエンジンをご紹介します。最新のディーゼルは全て電子制御化され、且つＤＩ化されているので、ここではあえて触れていません(独断で選んでおりますので御容赦願います)。

表1に示す様に、高級車クラスでは3300〜4000ccのV8が、MB、BMW、アウディから発売されています。これらの車は、実際に運転しても、ガソリンとの区別が付かない程の性能を有しています(本当に静かで、高速道路でもガソリン車を簡単に抜いて行きます)。

表1 高級車クラス ディーゼル車

表2は、中級車クラス2500〜3200ccの代表です。V6とL6があり、MB、BMW、アウディ、VW(アウディと同じエンジン)、オペル(BMWのL6を搭載)があります。アウディのV6を除き、コモンレール式噴射システムを採用しています。
高級車クラスからのダウンサイジングと、大衆クラスからのアップグレードとなるこのクラスは、現在各社とも一番力を入れているところです。
その中、このクラスに、いすゞ製V6ディーゼルエンジンの6DE1がサーブ 9-5に搭載され、2001年10月に登場しました。

表2 中級車クラス ディーゼル車

大衆車クラスは、表3に示します。
ちょっと幅が広く、一部は中級車に、一部はコンパクトに入る車もありますが、ここは全ヨーロッパメーカーが参入しており、いすゞ製 の1.7Lの4EE2もこの激戦区で活躍中です。

表3 大衆車クラス ディーゼル車

このクラスでは、VWの1.9L TDIというエンジンが15年以上も前から改良を重ねて今に至り、現在ドイツでは「TDI」として一つのブランドを確立しています(直列5気筒や3気筒を作り、1.2L〜2.4Lまでの幅広いシリーズを持つ)。
また、オペル車搭載のいすゞ製1.7L 4EE2エンジンは、アストラECO4(4リッターカー)で、ドイツ自動車雑誌にて満点の評価を受けました(図4、図5)。また、ディーゼルエンジン搭載で、3リッター、4リッターカーを達成したのは、VW、アウディとオペル(いすゞ製4EE2)の2社のみです。