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【茨城】

6特別委が消滅へ つくば市議会  継続審査案件 結論出ぬまま

2008年9月15日

 つくば市議選の告示まであと1カ月余りとなり、市議たちの関心はもっぱら選挙だ。市議会が設けた6つの特別委員会は、付託された請願を継続審査にするなど議論が中途半端なまま、議員の任期満了と同時に消滅する可能性が強まっている。 (小沢伸介)

 つくばエクスプレス(TX)沿線開発地区で計画された場外車券場の建設に反対する請願を審議してきた「TX関連まちづくり推進特別委員会」は八日、請願を継続審査にした。

 PTAが市などに反対署名を提出しており、「決着を付けるべきだ」との意見が出たものの、予定地の地元出身委員が欠席したため「地元の意向が議論に反映できない」と先送りする意見が大勢を占めた。

 市議会事務局によると、継続審査案件は議員の任期満了とともに審議未了として効力が失われる。「よほど大きな理由がない限り、(特別委の今後の)開催はない」との見通しを示した。

 請願を提出した塚本武志さん(65)は「結論が出ないのは残念だが、市議会では計画の賛否が分かれており、仕方のないことだと思う」とため息をつく。

 一方、「小型風力発電事業に係る調査特別委員会」は当初、参考人質疑などを通じ、業者に委託した素案と環境省に提出した実施計画書で、建設コストが三倍にはね上がったことなど、市側が慌てる事実をあぶり出した。

 だが、「質疑が早稲田大などに対する損害賠償請求訴訟に影響を及ぼす」との理由で昨年五月以降、開催を自主規制。今年四月の風車飛散事故報告を最後に中断している。

 このほか、「観光開発推進」「道路交通体系整備」「地域防犯・防災対策」「広域合併調査」の四特別委員会も「不完全燃焼」の状態で活動が止まる見通しだ。

 「将来的な議論のたたき台として一定の意義はあった」と肯定する市議がいる一方で、「委員会の数が多すぎて、中には先進地視察という名の旅行が目的みたいなのもあった」と批判的な声も聞かれる。

 

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