2008年09月18日

懐かしき? 三菱トッポ

三菱から新規の軽自動車「トッポ」が発表されました。過去にミニカトッポやトッポBJ(98年発表)があった通り、新しいトッポも背が高い軽自動車で、位置付けとしてはeKワゴンのハイト版、スペース性を重視してるけどタントやパレットよりは少し背が低いといったところです。

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写真を見ていただくと「なんか新型車なのに古臭い」、「このドアの凹凸とかガラスの形、昔見たことがあるような」ということを感じる方もいらっしゃるかもしれません。それもそのはず、トッポのAピラーからの後ろのパネルはトッポBJからの流用なのです。


さらにベースはeKワゴンなのですが、現行eKワゴン(06年発売)は初代eKワゴン(01年発売)からプラットホームを供用している、そのeKワゴンは98年に軽自動車が今の規格になった際に起こしたプラットホーム、つまりトッポのスタイルと中身は細部やインテリア以外、10年前に作ったもので名前まで似た車が再び構成されているわけです。

こういったことは日本車はもちろん世界的に見ても非常に珍しい、もしかしたら世界初のことかもしれません。これは三菱の厳しい台所事情(軽自動車の開発予算はアイにかなり取られてしまった?)を象徴しているのか、「ある意味すごいアイデアというか荒業」など感じ方は分かれるところでしょう。

インテリアはほぼeKワゴンと同じ設え。豊富な収納スペースが目につきます。

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そして背の高い車で気になるのが着座位置です。この種の車の着座位置は「見晴らしを良くするために上げる」もしくは「開放感を向上させるために低めにする」という大きく分けて2つの手法がありますが、トッポは後者。数値的な着座位置はeKワゴンより5mm低いそうで、ほぼ同じと考えていいでしょう。実際座ってみると「着座位置低め路線」の代表として思い浮かぶステラやビアンテと同じく、頭上が無駄に空いている感じです。

これは「低めに座らせて重心を下げ、背の高い車につきもののロール感を減らす」という理由もあるようですが、着座位置まで上げられなかったということもあったのかもしれません。

後席はスタイル的にノーズがタント、パレットに比べれば長く物理的にキャビンが小さいこともあって「まずまずの広さ、頭上はすごく空いている」といったところ。ただ背の高い人だと座面の短さが気になるかもしれません。

ちなみにトッポBJのパネルを流用しているため、eKワゴンで好評のスライドドアを付けるのは大手術になるため設定はなく、今後追加される予定もないそうです。

ハード面は前述した通りほぼeKワゴンと同じです。ロール対策に関しては着座位置ダウンの他、スプリングレートを固くしてロール量はeKワゴンと同等にしているとのこと。スプリングを固くしてロールを抑えると乗り心地への悪影響が心配ですが、確か現行eKワゴンのダンパーは初期の動きに定評あるショーワだったので、ショーワのままなら大丈夫ではないでしょうか(もしかしたら、トッポを想定して現行eKワゴンからショーワを使っていた?)。

エンジンもeKワゴンと同じNAとターボで、トランスミッションは最廉価グレードが3速ATとなる以外4速ATとの組み合わせ。なお、ヒンジドアのeKワゴンと比べて重量増が20kgしかないためか、ファイナルのローギヤード化などはされていません。

価格は十二分に元は取っていると考えられるプラットホームやヒンジドアを使うこともあり、一般的に売れ筋と思われるM/105万円(ABSはオプション)、ターボのT/132万3000円とタントやパレットに比べると割安です。おそらく割安感を武器にトッポは戦っていくのでしょう。なお月間販売目標台数は2000台だそうです。

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最近の三菱車ではお決まりのローデストも用意される
posted by 親方 at 10:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 国沢光宏 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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