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事故米転売:三笠フーズが農政事務所課長を接待

 残留農薬などが見つかった事故米を食用に転売していた米卸売加工会社「三笠フーズ」(大阪市北区)の冬木三男社長らが05~06年、農林水産省近畿農政局大阪農政事務所の当時の消費流通課長(62)を大阪市内の飲食店で接待していたことが分かった。同事務所は「公務員としてあるまじき行為」として、他の職員に対する接待の有無についても調査を検討する。

 大阪農政事務所によると、消費流通課は中国産など事故米の入札や販売、業者の指導などを担当している。接待を受けたとされる元課長は1965年入省。04~06年度に同課長を務め、06年3月に退職した。

 同事務所の聞き取り調査に、元課長は接待の事実を認め、「便宜を図ったことはない」と釈明したという。

 元課長の説明では、05年~06年の2回、大阪市内の飲食店で酒食を伴う接待を受けた。いずれも元課長と冬木社長ら三笠フーズの役職者数人が同席。料理は1品1000円程度で代金は同社側が支払ったという。

 同事務所の松浦克浩所長らは15日朝、報道陣の取材に応じ「事故米の不正流通の解明に取り組む中、誠に残念」とコメントした。

 国家公務員倫理規定では、利害関係者との飲食接待やゴルフ、旅行などを禁止し、費用を自分で支払う場合も1万円を超す時は事前の届け出を義務づけている。【久木田照子】

毎日新聞 2008年9月15日 15時21分

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