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フリースクール傷害:入所者の迎え、拉致同然の手口 京都

 傷害容疑で経営者らが逮捕されたフリースクール「丹波ナチュラルスクール」(京都府京丹波町)が、入所者の迎えに男性3人前後のチームを派遣し、拉致同然の手口でスクールまで連れて来ていたことが府警の調べで分かった。スクール側がこうした「お迎え」で数十万円の別料金を取っていたことも判明。9日の家宅捜索では、木刀などと共に手錠が押収されており、府警は迎えの際に抵抗を抑圧するために使ったとみている。

 調べなどによると、経営者の江波戸聖烈(えばとせいれつ)(60)と責任者の森下美津枝(55)の両容疑者らは、本人が入所を嫌がった場合、保護者の了解を取り付けた上、江波戸容疑者に近い人物らを使い、車で迎えに行かせていた。迎えに行く料金はおおむね30万~50万円で、東京など遠方まで出向くこともあったという。

 入所者の中には、府警などに対して「夜間いきなり自宅から連れ出され、車内に押し込まれた」「強引に手錠をはめられた」などと訴える人も。普段スクールでは手錠を使っての暴行や虐待は確認されていないことから、府警は、塾長棟から押収した手錠4個を迎えの時に使っていたか、そのために準備していたとの見方を強めている。

 また、木刀については頻繁に暴行に使われていたことが分かった。府警が強制捜査に乗り出した9日時点での入所者12人から事情を聴いたところ、9人が暴行を受けた経験があると答え、少なくとも男性3人が木刀で殴られたと話した。他に「木に裸でくくられた」「水をかけられた」という被害もあり、「殴られたことはない」と答えたのは2人だけだった。

 森下容疑者は「親には厳しく指導すると伝え、承諾をもらっていた」と供述しているという。【細谷拓海、珍田礼一郎】

毎日新聞 2008年9月11日 10時18分

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