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京都・京丹波のフリースクール傷害:「いらんこと言うな」 調査時、入所者に口止め

 入所している少女(14)への傷害容疑で経営者らが逮捕された京都府京丹波町のフリースクール「丹波ナチュラルスクール」が、少女らの逃走後に居室の施錠を厳重にしたり、児童相談所の調査に際して入所者に口止めをしていたことが分かった。京都府警は日常化していたとみられる暴力行為などの隠ぺいを狙ったとみて、経営者の江波戸聖烈(えばとせいれつ)(60)、責任者の森下美津枝(55)の両容疑者を追及する。【細谷拓海、珍田礼一郎】

 府警や府家庭支援課によると、昨年11月、東京都の男性(当時19歳)がスクールから逃走。スクール側が暴力を振るっていたことが発覚し、家族が府京都児相に通報した。これを受けて児相がスクールの任意調査に入り、少年数人と面談。その際、森下容疑者は少年らに「いらんことは言うな」と口止めしていたという。

 このため、児相は虐待を示す証拠を見つけることができなかったが、少年らは府警に対し、暴行を受けていたことや口止めの事実を認めている模様だ。

 今年8月13日に傷害事件の被害少女を含む3人がスクールから逃げ出し、保護された後には、外階段2階から居住スペースに入る男女それぞれの扉の外鍵を、それまでの一つから三つに増やしていた。それ以前から扉の内側には鍵付きの扉がもう1枚あり、ガラス窓には格子がはめられるなど「戸締まり」は厳重だったが、府警は逃走を防ぐため一層の強化を図ったとみている。江波戸容疑者は調べに「しつけとして平手で殴った」と供述し、森下容疑者は「暴行の事実は一切ない」と否認しているという。

毎日新聞 2008年9月10日 大阪朝刊

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