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イージス艦事故:「あたご」当直士官ら一部落ち度を認める

 海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」衝突事故の第2回海難審判が11日、横浜地方海難審判庁(織戸孝治審判長)であった。事故時と事故前の当直士官だった長岩友久前水雷長(35)と後潟桂太郎前航海長(36)は尋問で、交代時の引き継ぎについて「内容をうのみにしていた」「不十分だった可能性が高い」とそれぞれ一部落ち度を認めた。一方、あたご側補佐人の弁護士は「清徳丸が右転しなければ艦尾820メートルを通過した」との主張を裏付ける証拠として、舩渡健前艦長(53)が作成した独自の航跡図を提出した。

 長岩前水雷長は「『方位落ちる(衝突の危険性が低くなる)ので問題無し』という(後潟前航海長の)言葉に引っ張られ、漁船団の接近に気づくのが遅れた」と見張りの甘さを認めた。後潟前航海長も「『衝突の恐れ無し』と言い切るのは早計だった」とし、言い切った根拠を漁船団が停泊していると誤認したためと説明。誤認の原因については「うまく言えない」と述べた。

 長岩前水雷長は第1回審判で「清徳丸の右転で衝突の危険性が高まった」と主張していた。【池田知広、鈴木一生】

毎日新聞 2008年9月11日 21時05分(最終更新 9月11日 21時08分)

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