「市民の声」Q&A


BL図書を購入した趣旨や目的、またこれまでに購入した冊数及び購入費を教えてください
   
(市民の声)
   現在、北図書館・南図書館・西図書館・中図書館という堺市の4つの大きな図書館において、一般に「BL(ボーイズラブ)」と称される少女向け男性同性愛の本が大量に開架されています。男性同士の性愛行為の描写まであり、しかも、そのような内容が一般に少女向けの本であることには驚きを隠せません。本の表紙は表も裏もともに「男性同士が抱き合っている・キスをしている」などの絵であり、多くの一般市民が利用する公共の施設に、このような破廉恥な表紙の本を一般図書と同じ書棚に並べて大量開架するとは、セクハラ以外のなにものでもなく、子どもに対する影響を心配する親のことをまったく考えていないという他ありません。
 また、限られた予算の中において、図書館としては他に買い揃えるべき有益な本が他にもたくさんあります。「表現の自由」ということもありますが、だからといって文化・教養の場である図書館にこのような本を置くこと、子どもに悪影響をを与えかねない本を市民の血税により大量購入し、公共の場である図書館に開架することを正当化できるのでしょうか。
 今後はこのような本を大量に購入する前に、文化・教養の場である図書館に有用な図書を購入していただきたいと思います。市民が汗水流して働いて収めた税金です。その税金でどのような本を買えばよいのか、常識的に考えていただきたいのです。

 南図書館にお聞きしたところ、すべてのBLを書庫に収納するとのことで、夏休みの期間子どもの目に触れることもなくなり安心しました。市内の図書館を統括する立場にある中央図書館にこの一件に関する見解をお伺いしました。そして「BLを大量購入した趣旨を明らかにする、BLの購入冊数・購入費を明らかにする」ということをお約束いただきました。
 なお、「リクエストがあったから」という理由では、購入しているBLの冊数があまりにも膨大であること、リクエストがあっても市民の要望を蹴っている例も多いこと、以上の理由により、まったく適切ではありません。市民の血税により、市内の主要な図書館すべてに数百冊単位で置いている以上は、それなりの理由があるはずです。

 堺市周辺の市立図書館や、大阪市内の区立図書館、そして大阪府立図書館も見学してきましたが、BLを購入しているような非常識な図書館はひとつもありませんでした。どの図書館でも「BLを置いて欲しいというリクエストはありません」と言っていました。いったい、何千冊もBLを大量購入する必要があるほど、リクエストが殺到していたのでしょうか。私が南図書館の方に伺ったところ、「リクエストがあったから」を逃げ口上にしていましたが、何千冊もBLを購入する必要があるほどリクエストがあったなどとはウソでしょう。とにかく堺市の図書館で働く人間は、一般常識を理解できない人間が多いようです。市民の感覚に反するようなことは、今後は止めていただきたく存じます。市民の血税をBLなどに何百万円も注ぎ込んで、そしてそれを市民に見せつけて恥じるところがない人たちのために税金を納めているわけではありません。
 とりあえずはセクハラまがいの大量開架を中止し、書庫へ収納したというのは、当然のこととはいえ、評価したいと思います。そしてBLの購入冊数及び購入総額もカウントし、ホームページに掲載するとのこと、この対応も評価したいと思います。
 本日、中央図書館とお話し、書庫のBLも処分するとのことです。何卒、よろしくお願いします。繰り返し述べておきますが、こんな本を大量に収納しているのは「堺市の恥」です。それに書庫にスペースも有効に使っていただきたいです。すみやかにBLを換金し、他の有益な図書の購入費に当てるよう、強く強く要望いたします。
   
(市の考え方)
   ご指摘いただいた図書につきましては、出版されました初期には小説の一部として利用者からのリクエストを尊重し購入していた経緯がありました。図書館といたしましては、市民のご要望に応じて資料を提供することと、図書館として備えるべき資料を選択することの双方に、公立図書館の役割があると考えております。しかし、リクエスト数の増大や出版点数の増加とともに内容の過激化などの状況に対し一定の配慮が必要であると認識し、購入数は年をおって縮減しております。
 これらの図書は、青少年の健全な育成を図る観点から、中央図書館では閲覧室に展示せず書庫入れとし、特に請求があった場合に閲覧可能としておりました。しかしながら館によっては、ご指摘のとおり閲覧室に展示していた状況がありましたので、すみやかに書庫入れにいたしました。
 今後は、収集および保存、青少年への提供を行わないことといたします。

 なお、お尋ねの購入冊数と購入金額の現時点での調査結果は、所蔵冊数5,499冊、金額3,668,883円です。

 図書館は、青少年の健全育成にかかる読書環境の醸成について、その成長段階に応じた感性に十分な配慮を払い、情報社会において自律性や自主性をもって図書や情報を選択できるように、読書の環境づくりを推し進める責任を負うものと認識しております。
 この度のご意見を真摯に受け止め、公立図書館として、市民の皆様とともに考えながら、期待と要求にそった適切な資料収集と情報提供に努めてまいります。
   
(分類)
  公共(市)施設>図書館>図書館管理・運営
   
(受付日)
  平成20年7月30日
   
(担当局部課)
 
教育委員会事務局 中央図書館 総務課   chuuouto@city.sakai.osaka.jp
   
(関連情報)