Ｌ＆Ｇ元会員弁護団「徹底追及を」　慶大元准教授問題

　慶応大医学部の元准教授（５３）が、出資法違反容疑で警視庁などの家宅捜索を受けた健康商品販売会社「エル・アンド・ジー（Ｌ＆Ｇ）」から多額の資金を受けていたことが判明した問題で、元准教授らを相手取り、損害賠償請求訴訟を起こしている元会員らの弁護団は１日、「Ｌ＆Ｇからの流出資金が具体的に分かったのは初めて。（元准教授側に）返還を促し、金の流れを徹底的に明らかにしたい」と話した。

　提訴しているのは東京、神奈川の元会員ら７人。今年５月、Ｌ＆Ｇの広告塔を務めたとして元准教授や演歌歌手ら４人を相手取って提訴。元准教授側は、裁判で「（Ｌ＆Ｇの）商品や商法の宣伝をしたりあおったりした事実はない」などと主張している。

　元准教授をめぐっては、慶大在任中の０４〜０５年の間、Ｌ＆Ｇから直接、元准教授の会社に計１２００万円が渡っていたほか、理事を務めていた法人をはさんで約６５００万円の資金移動があった疑いが明らかになっている。元准教授は取材に、約６５００万円の資金移動は否定している。（向井宏樹）