NPO法人ハットウ・オンパクが指定管理者を辞退した別府市営北浜温泉テルマス=1日
別府市営北浜温泉テルマスの指定管理者を辞退するNPO法人「ハットウ・オンパク」(鶴田浩一郎代表理事)が、市営竹瓦温泉と市営別府海浜砂湯の指定管理者についても本年度末で辞退することが一日、分かった。業績不振のテルマスと異なり、二カ所に経営上の問題はないが、同法人は「(テルマスの辞退への批判など)いろいろな意見をいただき、市にも迷惑を掛けた。けじめをつける必要があると判断した」としている。市は今後、新年度からの指定管理者を募集する予定。
市温泉課によると、同法人は二〇〇六年度から五年間の契約で市営温泉三カ所の指定管理者を任された。竹瓦温泉の場合、市が支払う指定管理料は年間三百万円で、赤字はなかったという。別府海浜砂湯は利益を市に納める方式。〇六年度は千八十四万円、〇七年度は千百万円を計画通り納入し、順調だった。
同課は「波に乗りかけていた時だけに残念。(さまざまな問題が出ている)指定管理者制度は、運用の見直しを考えたい」としている。
同法人の野上泰生理事は「行政との協働モデルをつくり、NPOの活躍の場を広げたかったが、残念な結果になった。別府の不変のシンボル・竹瓦温泉や、情報発信地に育った別府海浜砂湯の運営から離れるのは寂しいが、今後もできることは支援したい」と話した。
市議会九月定例会には、同法人が九月末でテルマスの指定管理者を辞退することに伴い、市が半年間直営するための予算案が提案されている。市議からは「業績の悪い施設だけ辞退するのはいかがなものか」などの声が出ていた。
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