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富山の冤罪被害者、国と県提訴へ 捜査側の尋問も求める

2008年9月4日10時29分

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 富山県の冤罪事件で、強姦(ごうかん)などの容疑で県警に逮捕されて実刑判決を受け、服役後に無実とわかった富山市の柳原浩さん(41)と弁護団が、9月中に国と県を相手取り、損害賠償を求めて提訴する方針を固めた。

 柳原さん側は、富山県警や富山地検が、アリバイを示す通話記録などがあったにもかかわらず物的証拠がないまま、逮捕・起訴した点に著しい過失があると主張。再審で無罪が確定するまでの逸失利益や、精神的苦痛に対する慰謝料など数千万円を求める方針。

 柳原さんは07年10月の再審公判で無罪が確定した。

 再審公判で柳原さん側は、取調官への尋問を求めたが、富山地裁高岡支部は「必要がない」として却下、捜査に違法性があったかどうかは判断しなかった。弁護団は今回の訴訟で、冤罪を生んだ経緯を明らかにするため、改めて当時の捜査関係者の証人尋問を求める姿勢を示している。

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