ロシアとグルジアの武力衝突の後、反ロシアの色合いを強めていたウクライナで3日、大統領と首相の対立から、民主勢力の連立政権が瓦解しました。
ウクライナ議会は、反ロシア色の強いユーシェンコ大統領の与党「われらのウクライナ」とティモシェンコ首相が率いる「ティモシェンコ・ブロック」などが与党を形成していました。
しかしグルジアでの紛争の後、グルジアとの連携を進め反ロシア色を強める大統領と、これに距離を置く首相が対立し、2日には「ティモシェンコ・ブロック」が親ロシアの野党勢力の賛成を得て、大統領の権限に制限を加える法案などを議会で可決しました。
これを受け、ユーシェンコ大統領は首相を「裏切り者」と激しく非難し、「われらのウクライナ」は3日、連立から離脱しました。
グルジアに武力侵攻したロシアへの姿勢をめぐって連立政権が瓦解した格好ですが、背景には来年の秋に予定されている次の大統領選挙をめぐる駆け引きがあるとみられます。(03日22:19)