仙台地裁職員が接遇研修 裁判員制度に備え

裁判員制度を見据え、緊張感に包まれた仙台地裁職員の接遇研修
 来年5月に始まる裁判員制度に備え、仙台地裁は4日、職員が裁判員候補者の市民らへの応対を学ぶ接遇研修を報道機関に公開した。役所の中でも裁判所の職員はとりわけ無機的とみられがちだが、多様な市民と接する機会が増える今後を見据え、職員らは真剣な表情で研修に臨んでいた。

 地裁は5月、市民役と職員役に分かれたロールプレーイング方式の研修を開始。4日は裁判員裁判を直接担当する地裁刑事部の書記官や事務官ら10人が(1)裁判員に選任されず、「なぜ自分を選ばないのか」と問い詰める市民(2)裁判員として加わった事件が控訴され、不安になって相談に来た市民―という2つのケースへの応対を演習した。

 裁判員不選任のケースでは「選ばれた場合に備えて3日間を空けたのに無駄になった」「みんなが見ている前で選ばず、密室裁判だ」などの不満に対し、職員役は「今後の積み重ねで改善します」「検察官や弁護人が立ち会いの下、くじで選んでおり、公平性に問題はありません」などと笑顔や手ぶりを交えて説明していた。

 長嶺高・刑事首席書記官は「事件の当事者や関係者ばかりに応対していた従来とは、観点が全く異なる。頭と気持ちを切り替えて臨む必要がある」と話していた。
2008年09月05日金曜日

宮城

社会



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