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ゲーテッドタウン 「安心」「分断」渦巻く賛否 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:子供の安全
安全・安心な住まいを求める声が高まる中で「ゲーテッド(閉鎖型=要塞(ようさい)の)コミュニティ」「ゲーテッドタウン」と呼ばれる大規模開発が増えてきた。敷地内には居住者と招待者以外は入れない。「子供を安心して遊ばせられる」という肯定意見の一方、周辺住民からは「地域が分断される」などの不満の声も上がっている。(村島有紀)
セキュリティーを重視し、ゲートを設けて敷地(区画)内の出入りを制限する地域づくりは、治安が悪化した欧米で1980年代ごろから増え始めた。住宅地の周囲をぐるりと高さ2メートル以上の壁や柵で囲い、入り口を数カ所に限定し、出入りを制限するのが特徴だ。
閑静な住宅街が多い東京都世田谷区。青山学院大学の跡地(約4万9000平方メートル)に建設された積水ハウスなどの大規模マンション「東京テラス」(11棟計1036戸)は、大学の塀の形をほぼそのまま生かした。外門から共用施設に入るのにオートロック式のドア、さらにマンション棟に入るのにもオートロックの玄関。公道に面した外門は午後11時に閉鎖。その後、帰宅する住人は各戸の住戸キーで解錠して入る。2歳の女児を連れた女性は「広く緑が多い。外から入ってくる人がいないので、子供を遊ばせても安心」と笑顔で話す。