流通経済大との練習試合で、競り合う遠藤(左)=千葉県習志野市内のグラウンドで
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岡田ジャパンがバーレーン出発前に赤っ恥をかいた。W杯アジア最終予選に向けて出発する前日の1日、千葉県内のグラウンドで流通経済大と練習試合(30分×2本)を行い、日本代表は0−1で敗れた。日本代表が学生相手の練習試合で敗れるのは前代未聞の“不祥事”。最悪のムードの中、岡田ジャパンはきょう決戦の地に旅立たなくてはいけなくなってしまった。
レギュラー組で戦った前半が0−0で終わるとMF遠藤が、すぐに岡田監督に駆け寄った。「GKの時のポジショニング。一番高いのが大黒だし、セカンドボールをどう取りにいくのか話した」と遠藤は言うが、本当に言いたいことは山のようにあったにちがいない。流経大相手に日本代表は手も足も出ずに完敗してしまったのだ。
前半10分までは「2タッチ」という縛りはあった。しかし、いいように大学生にボールコントロールされ、全くプレスがかからない。限定を解除した残り20分も、全く代表らしさはなかった。「全くよくなかった。いい形を全くつくれなかった」と遠藤はガックリと肩を落とした。
「行けっていうコンセプトがあるから行くだけ。取りに行く意識もないし、それじゃ取れない」とDF中沢は絶望的な内容にタメ息をつく。レギュラー組の内容を踏まえた後半の30分間も変わりはない。21分に流経大にゴールを許して、そのまま終了。バーレーン戦まで5日しかない土壇場でJリーグ発足後は誰も「記憶にない」という学生相手に負ける前代未聞の“赤っ恥”だ。
「プレスの意識が強すぎてバラバラ。五輪の時と同じ」と内田が言えば「プレスがかからないのは前のバーレーン戦と同じ」と楢崎は顔をしかめた。頼みの綱は俊輔ら欧州組だけなのか。「短期じゃない。時間はある」という遠藤の言葉にも力はなかった。決戦の前に岡田ジャパンは最悪の国内合宿を終えた。
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