現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 社会
  4. 事件・事故
  5. 記事

かば焼きタレに未使用の着色料検出 愛媛の産地偽装疑惑

2008年8月30日13時2分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

 愛媛県伊予市のウナギ加工会社・サンライズフーズのウナギの産地偽装疑惑で、同社が出荷したウナギのかば焼きのタレの成分から、同社の工場では使用していなかった着色料の色素が検出されていたことがわかった。この色素は中国産のウナギかば焼きに使用されることが多いという。

 農林水産省の調べでは、サンライズフーズは当初、かば焼きの製造に使うタレの着色料はカラメル色素だけと説明。実際に工場にあったタレを成分分析しても、ほかの着色料は検出されなかった。

 しかし、同社が出荷したウナギかば焼きを分析したところ、だいだい色や黄色を出すのに使われるアナトー色素が検出された。同省によると、中国産のウナギかば焼きに使用されていることが多いという。サンライズフーズは同省から調査を受けていた7月中旬、タレの試作をメーカーに発注して、アナトー色素を取り寄せたうえで、同省に「アナトー色素も使っていた」と説明を翻したという。

 かば焼きに使うタレの量も、同省がサンライズフーズから提示を受けた納品書の数量は、タレのメーカーが実際に出荷した数量から10倍以上多く、同省はタレでも偽装発覚を免れる水増し工作があったとみている。

 サンライズフーズの商品は、東京・築地の水産卸売り大手の中央魚類が大半を扱い、07年度は都内の築地市場と足立市場で計645トン(約310万匹)を販売。築地、足立両市場の07年度のウナギかば焼きの取扱量は計3709トンでサンライズフーズの商品が2割近くを占めている。

PR情報
検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内