太地町立くじらの博物館は22日、飼育中の腹びれのあるバンドウイルカを一般展示しながら生態などを研究するために改修を進めていた海洋水族館の工事完了式とリニューアルオープン式をした。また公募したイルカの愛称は「はるか」と決まった。 水族館には長さ18メートルのアクリル製の水中トンネルがあり、入館者はイルカの泳ぐ様子をより間近で見ることができる。 イルカの愛称は全国から446件の応募があり、「はるか」は7件あった。命名者には抽選で和歌山市の主婦中本さつきさん(48)が選ばれた。 式終了後、同博物館の大隅清治名誉館長と、研究スタッフの東京海洋大学・加藤秀弘教授が同博物館で記者会見した。 加藤教授は、腹びれが動くことが分かったことと、新年度に研究チームを発足し、本格的な調査に乗り出すと発表した。来年早々、米国の学術誌に論文を発表し、国内外の研究者に参加を呼び掛けて今後の研究課題を協議し、実践していく方針を明らかにした。 大隅名誉館長は「1日も早く繁殖させて、結果をみたい」と話した。