2004/10/29 12:47
金沢市の民家で9月、夫婦が刺殺され金品を奪われた事件で、金沢家裁は29日、強盗殺人などの非行事実で送致された石川県松任市の無職少年(18)を検察官送致(逆送)とする決定をした。
決定理由で仲宗根一郎裁判官は「目的のために手段を選ばない極めて自己中心的な犯行動機に酌量の余地はない。犯行は計画的で金品を奪う意思、殺害の意思とも極めて強かった」と述べた。
また「少年には良心の呵責(かしゃく)の欠如と他人の感情への冷淡な無関心が認められる」と指摘。少年の不登校時の不規則きままな生活態度や、家庭内暴力に対する保護者の対応に加え、「ホラー映画や猟奇殺人のテレビゲームに傾倒し人を殺すことに罪悪感を喪失させた」ことが事件の背景とした。