August 25, 2008

Jo Jo Lee 3

イギリスで危うくオカマキャラにされそうになった小島聡。
実際のところ大剛さんと私が仕組んだイタズラで、
それにブライアン・ディクソンが乗ってきただけなのだが、
小島選手本人からしたら冗談がきつ過ぎたようだった。

この時、大剛さんは小島選手に練習するようにハッパをかけた
わけで、本当にオカマキャラにしてしまおうなどとは
思っていなかった。

脅しをかけられたからというわけだけではないだろうが、
それからというもの小島選手は、クソ真面目と思えるほど
コツコツと練習をした。

半年以上経過してヨーロッパ大陸に修行の場を移してからも
会場の片隅で必死に練習を続けていた。

ヴィエナ(VIENNA)の夏はクソ暑い。
インターコンチネンタル・ホテルのとなりの野外会場。
野外スケート場でちゃんと建物があって、その中に控室がある。

黙々と汗を流すジョージョー・リーこと小島聡。

取材に訪れた私はレフェリーを炊きつけていた。
練習する小島の写真を撮り、練習が終わるとインタビュー…
というか雑談をしていた。
そこにフランス人レフェリーのディーディーがやってきて
「コジマ。大事な話がある。ちょっと来てくれ」と
小島を連れて行く。
5分か10分…頃合いを見てレフェリーの控室の前にいくと
ちょうど小島が出てきた。
思いっきり落ち込んでいる。
「どうしたの?」と声をかけると、
「まったく、冗談じゃないですよ」とポツリ。
「え?どうしたの?教えてよ」と私。
「今日からリングネームがオーシーリーに変わるっていうんですよ」
「オーシーリー?お尻?ガハハハハ」
「一緒にレフェリーのところに行って聞いてあげるよ」
「ジミーさん、辞めるように言って下さいよ」
「とにかく真相を確かめよう」

レフェリーのディーディーに
「オーシーリーってどういうことなの?」と聞く私。
「いや、実は蝶野からオットーの事務所にファックスが入って
リングネームをオーシー・リーに変えてくれというリクエスト
が来たんだ」
「エッ?蝶野さんですか?」と絶句する小島。
「蝶野選手も冗談きついな」と笑いを堪えながら
真顔で言う私。
「ねえ、ディーディー。オーシー・リーって何の意味か
知ってるの?」と私。
ディーディーはすっとぼけて「いや、知らないよ」と言う。
「オシリっていうのは日本語でASSの意味だよ」
「うわぁ、それはおかしい。ガハハハハ」とディーディー。
「小島選手が可哀想だよ」
「でも、俺はオフィスがわから聞いたメッセンジャーでしかない
から、変えることは俺の一存では出来ないな」
「小島選手どうするの?それにしても蝶野選手も冗談きついねえ」
「もう、オシリでもオケツでもいいですよ!!」
開き直ってしまった小島聡。
それでもやっぱり泣きそうである。
さて、出番。
小島聡がリングに向かう。
リングアナのコールは「ジョージョー・リー」のままだった…。

その試合、もう一人のレフェリーであるミック・マクマイケルが
裁いたのでディーディーは休憩。
私はディーディーと2人で控室で笑い転げた。

その話はすぐに広まったわけだが、
ドイツ人レスラーのウルフ・ヘアマンなど、小島選手のことを
「オシリサン!」と呼んでいた。



jimmysuzukiusa at 13:16 │Comments(0)この記事をクリップ!

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