全国のサンマ漁船約230隻が18日、一斉に休漁した。燃油の高騰で経営が苦しい現状を訴えるのが狙い。今後数日はとれたての新サンマがやや高くなる恐れがあるが、休漁は1日だけで冷凍サンマが店頭に並んでいるため、食卓への影響は大きくはなさそうだという。
10トン以上の漁船が加盟する全国さんま棒受網漁業協同組合(八木田和浩組合長、約180隻)の約160隻と、10トン未満の漁船が参加する道東小型さんま漁業協議会(内村武夫会長、約570隻)加盟の65隻の計約230隻が休漁し、根室、釧路など北海道内の4港に待機した。燃油を消費する集魚灯を使う棒受け網漁業の漁船で、サンマ漁獲量の大半を占める。
サンマ漁は北海道から宮城、千葉県にかけての沖合が主漁場で、漁船の規模に応じて7月から順次解禁された。
社団法人漁業情報サービスセンターによると、サンマは今年は豊漁と予測されており、8月初旬に1キロあたり300円程度だった新サンマの産地価格は一時60円まで暴落した。最近はサンマ漁船が自主的に休業しており、価格は300〜400円程度。
燃油高騰をめぐっては、7月15日に全国の漁船約20万隻が一斉に休漁した。これとは別にイカ、マグロ漁船も独自の休漁に踏み切っている。