南極海で調査捕鯨をしていた日本鯨類研究所の「海幸丸」が昨年2月、米国の環境団体「シー・シェパード(SS)」のメンバーに発煙筒を投げつけられるなどされた事件があり、警視庁公安部は18日、SSのメンバーの米国人と英国人の男計3人について、威力業務妨害の疑いで逮捕状を請求した。
SSは日本の調査捕鯨船団に対し過激な妨害行為を繰り返しており、公安部は「組織的で危険性が高く悪質だ」と判断し、立件に踏みきった。
公安部によると、逮捕状を請求したのは、30歳と41歳の米国籍の男と28歳の英国籍の男。07年2月12日、SSが所有する船で海幸丸に近づき、同船の針路上に係留用のロープを流してスクリューに絡ませたり、甲板上に発煙筒を投げ込んだりして、同船の業務を妨害した疑いがある。
SSはこの事件の直前にも、調査母船「日新丸」などに対し同様の妨害行為をしている。
公安部は、海幸丸の乗組員が撮影した映像の分析を進めるとともに、関係各国に捜査協力を要請し、実行犯としての容疑者を特定したという。