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独島:動物園で人気の名前は「独島」

 「こんにちは。わたしの名前は“独島”です。」

 「おや、わたしの名前も独島ですが、なぜ真似するんですか。」

 最近、日本による領有権主張で独島(日本名:竹島)に対する韓国国民の関心が高まっていることを受け、動物園が動物の赤ちゃんに「独島」という名前を付けるケースが続々と増えている。

 ソウル大公園動物園(京畿道果川市)は12日、今年6月に生まれたチョウセントラの三つ子の名前を、オスは「独島」、メスは「領土」と「守り」にそれぞれ決めたことを発表した。大公園は「今月3日にトラの赤ちゃんの誕生日パーティーを開き、名前を公募したところ262件の応募があり、この応募作の中から、韓国の島・独島に対する愛と関心のメッセージを盛り込むことができる名前を選んだ」と語った。

写真提供=エバーランド・ソウル大公園

 しかし、「独島」という名前を持った動物の赤ちゃんは、既に今月初めにも登場している。エバーランド動物園(京畿道竜仁市)が、今年6月27日に生まれたオットセイの赤ちゃんを「独島」と名付け、今月5日にこれを発表していた。エバーランドは、このオットセイ「独島」を、今月15日の光復節(日本の植民地支配からの解放記念日)に一般公開する。エバーランド側は、「オットセイは実際に1940年代まで独島周辺に生息していたことが分かっており、絶滅が危ぶまれる種でもあるだけに、以前のように独島へオットセイがやって来るように祈る意味がある」と語った。

 「動物の子供に特別な名前を付けてあげる」のは、動物園が神経を使うマーケティング戦略だ。国民が関心を寄せている話題に沿った名前を付けることで、楽に視線を集めることができ、一般公開などのイベントを通じ観客を引き寄せることもできるからだ。とりわけ、オリンピックやワールドカップといった国民的スポーツイベントが行われているときに、ソウル大公園やエバーランドは先を争うように命名に乗り出した。観覧客からの人気が絶対的に高いトラとライオンが主な対象だ。

 1986年11月、ソウル大公園動物園にチョウセントラの血筋を受け継ぐ子トラが初めてやって来て国民的な関心を集めたとき、ボス格のオスに付けられた名前は「ホドリ」だった。2年後に開催されるソウル・オリンピックのマスコットの名前を付けたわけだが、これはまさに当然のことといえる。

 そのホドリとメスのトラの間に生まれた赤ちゃんのうち、韓日ワールドカップ真っ最中の2002年6月に生まれた子トラは、国家代表サッカーチームの善戦を祈願し「コリア」をもじった「コア」と「リア」とう名付けられた。4年後、成長した「コア」の子として生まれた3頭には、やはりワールドカップでの勝利を祈願してそれぞれ「勝利」「大韓」「民国」という名前が付けられた。今回生まれた「独島」「領土」もまた、「コア」の子だ。

 エバーランドも2002年に生まれたチョウセントラに、当時の韓国国民の宿願だったワールドカップのグループ別リーグ突破を祈願して「16強」という名前を付けた。また、イ・スンヨプ選手がサムスン・ライオンズに所属していた1999年に生まれたライオンの赤ちゃんには、イ・スンヨプが直接わが子の名前の最後の1字をもじった「ヨビ」という名前を付けたこともあった。

チョン・ジソプ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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