記事入力 : 2008/08/12 17:13:25
【コラム】独り善がりな「コリアン・スタイル」(上)
しかし周囲を見回してみると、ほかの乗客はいすに座ったりカバンを枕にして床に寝たりしたままで、この騒がしい見せ物を見守るばかりだった。そうやって待機中だった乗客が、いつの間にか半分以下に減っていたのに気付いたのは、ずっと後になってからだった。飛行機が離陸できなくなり、航空会社が乗客を呼んでホテルの宿泊券を渡していたわけだ。しばらくして見てみると、残っている乗客の大部分は韓国人だった。航空会社が、コリアンをことごとく後回しにしたらしかった。
がらんとした待合室に韓国人だけが残されていたその場面を、今でも忘れることができない。それが国際社会の中におけるわれわれコリアンの姿を意味している、という思いが、頭から離れない。なぜか、独島(日本名竹島)を巡る一件も狂牛病の一件も、この空港待合室の場面と重なって見える。
1995年、韓国政府が「日本をしつけ直す」と称して独島について各種の超強硬措置を取るや、韓国の国民は歓呼した。その時、香港のある新聞社がアジア地域の企業人を対象に調査を行った結果、日本の立場を支持するという答えが60%を超えた。その理由は「韓国がもめ事を起こした」というものだった。韓国人は内輪で万歳を叫んだが、独島が韓・日間の紛争地域だと世界に広告を出す形になった。米国の地名委員会による独島の表記変更は、こうした広告が積もり積もった結果だ、ということもできる。韓国の歴代政権や政治家らは、後先考えず興奮する国民感情に迎合し、さらにはこれを利用し、日本のペースに巻き込まれる道をずっと歩いてきた。
楊相勲(ヤン・サンフン)論説委員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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