航空会社のマイレージの積極活用を打ち出した古川康知事は23日の定例会見で、公務出張でたまったポイント(マイル)を私的に使っていたことを明らかにした。マイレージの公務出張での使用は公職選挙法で禁じられている「寄付行為」に該当する恐れがあったためという。だが、県職員のマイレージ活用を検討する中で、国から「公選法に抵触しない」とのお墨付きを得たことから、今後は公務出張に使う方針。
知事は会見で「個人のマイレージで出張旅費を払うことは、県の負担が軽くなるため寄付に当たり、公選法上できないと担当課に言われていた」と説明した。
知事によると、条例上は公務として旅費が支給されるケースでも、旅費の支給を受けず、マイレージを使って目的地まで行くことがあったといい、私的な利用を避けていたことを強調。一方で「それらとは関係なく個人的に使ったこともある」とも述べた。
今回のマイレージ活用論議の中で総務省に照会したところ「公選法違反ではない」との回答が戻ってきたため、晴れてマイレージ利用ができることに。知事は「今後は堂々と公務に使っていきたい。年間4、5回分にはなると思う」と胸を張った。
県職員課によると、航空機を使った知事の出張は07年度41回だった。【上田泰嗣】
毎日新聞 2008年7月24日 地方版