北京――中国の国営・新華社通信は9日、五輪観戦で北京を訪れていた米国人男性が現地時間の同日正午ごろ、市内の観光名所、鼓楼で中国人の男に襲われ、死亡したと伝えた。連れの米国人女性とツアーガイドの中国人女性も負傷した。
北京五輪開催で市内が厳戒態勢にある中、有名な観光スポットで白昼起きる殺人事件となった。北京には現在、五輪開会式に参加したブッシュ米大統領が滞在中だが、ホワイトハウスによると事件は大統領に知らされたという。
AP通信によると、米国オリンピック委員会は声明を発表し、被害者の米国人男女は五輪参加のバレーボール・チームのコーチの家族だと述べた。
犯行の動機、経緯や武器などは不明。刃物のようなものを保持していたとの情報がある。
犯人は犯行後、鼓楼から飛び降りて自殺した。新華社によると、この男は47歳で、杭州出身。