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山根一眞の『The環業革命』

次世代の明かりが照らす世界[中編]

全館LED照明化した
IDECの狙いと勝算

塵も積もれば山。47万tのCO2を削減

 ここでひとつのことに気づいた。

 電気照明の歴史は、白熱電球の次は蛍光灯、次は蛍光灯からLEDへという流れになるが、一辺2cmの超小型スイッチ内に収めることができる蛍光灯などない。よって、小型スイッチの世界では白熱電球から一気にLEDへとスキップするしかない。IDECがLED照明にこだわったのは、そういう制御機器用のLEDランプに取り組んできた経験が背景にあったのではないかと思う。

 「これまでに生産・販売した制御機器用のLED表示機器は、27年間で1億5700万台にのぼります。LED表示機器に力を入れてきたのは、産業現場での省エネルギー、省メンテナンスのリクエストがきわめて大きかったからです」

1981年から出荷したLED照明は延べ1億5700万台
1981年から出荷したLED照明は延べ1億5700万台。47万tのCO2削減に貢献
山根一眞の『The環業革命』写真館へ

 かつて制御機器用の表示灯には白熱電球が使われてきたが、1億5700万台のLEDの導入で削減できたCO2は、約47万tにのぼる計算になるという。私の右手にあるスイッチ用LEDは直径約6mmという超ミニサイズだが、塵も積もれば山、なのである。

 IDEC SALES OFFICEの全LED化にあたっては、IDECのグループ企業であるIDECオプトデバイス(京都府長岡京市)が開発した超高輝度パワーLEDチップ「IDECサンシャインシリーズ」が採用された。

 LEDは半導体とはいえ、発熱は避けられない。発熱は電気エネルギーが「光」以外に無駄に消費されていることを意味する。IDECサンシャインシリーズは、この発熱を抑える「低熱抵抗複合金属基板」を採用、高密度実装技術も駆使して世界最高クラスの明るさ、高輝度を実現したという。
 

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