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山根一眞の『The環業革命』

次世代の明かりが照らす世界[中編]

全館LED照明化した
IDECの狙いと勝算

産業用表示機器の経験が息づく

 LED化は、単なる思いつきではなかった。IDECはLEDランプを組み込んだ製品では長年の経験と蓄積があったからだ。

 「われわれが手がけてきた制御盤や配電盤など工場の電気設備の多くは、制御機器用表示灯が必須です。設備の稼働中は、その設備の状態を示す数多くのランプが点灯し続けます。この産業用の表示機器にLEDを初めて採用したのが1981年でした」(舩木社長)

 すでに27年の経験がある。産業用の表示機器のランプでは、万一、電球切れで「危険」のサインが点灯せず、それに気づかなければ大事故にもつながる。そのため産業用の表示機器のランプには、高信頼性が求められてきた。白熱電球は寿命が短く「切れる頻度」が高いが、LEDは長寿命で、しかも消費電力もはるかに小さく省エネも実現できる。

山根自宅の配電盤。LED電球に交換してからは「切れ」はなくなった
山根自宅の配電盤。LED電球に交換してからは「切れ」はなくなった
山根一眞の『The環業革命』写真館へ

 実は、今、この原稿を自宅で書いているが、私の50cmほど右手の壁には、「自宅=エコ実験ハウス」のための操作盤が設置してある。ソーラーパネルや人工降雨装置の「にわか雨」と「霧雨」、三相交流の温水暖房や井戸水利用の冷房、屋根裏の強制排気ファンスイッチもあり、この操作盤は自宅の各所と100本以上の配線でつながっている。そのスイッチのいくつかは、押してONにすると明るく点灯する。だが、この電球点灯スイッチには豆白熱電球が使われていたため、これまで数個の電球が切れた。ひとたび切れると、遠隔装置の機器が動いているのか否かがわからなくなる。またスイッチ内部が白熱電球の発熱が原因か、変形したこともあった。

 そこで電気工事担当者にカイゼンを依頼したところ、豆電球と同サイズの豆LED電球をたくさん送ってくれた。このLED電球に交換してからは、「切れ」はまったくなくなった。そのスイッチ内蔵用のLED電球をよく見たところ「IDEC」の刻印が入っていた。
 

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