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コラム

山根一眞の『The環業革命』

次世代の明かりが照らす世界[中編]

全館LED照明化した
IDECの狙いと勝算

LED化で蛍光灯よりも安く、少なく
洗面所やトイレ、別棟の社員用フィットネス施設も照明は全てLED化
洗面所やトイレ、別棟の社員用フィットネス施設も照明は全てLED化
山根一眞の『The環業革命』写真館へ

 LEDはクリスマスツリーの電飾の発光源として使われるようになってきたが、その多くは青と白の冷たい光でクリスマスらしいあたたかさがない。だがIDEC SALES OFFICEのLED照明には、あたたかさすら感じられた。「LEDはまぶしい」と評価されることがあるが、LED懐中電灯のようなまぶしさも感じない。

 全館LED化のプロジェクトについて、社長の舩木俊之さんと常務の藤田俊弘さんに話を聞いた。

 「まず、全館LED照明化によるCO2の削減量ですが、蛍光灯照明との比較で試算しています。1日に13時間点灯、年間稼働日数を240日とすれば、蛍光灯照明の1年間の消費総電力は15万4000kWhですが、LED化で9万1000kWhに低減でき、節約分は6万3000kWhになります。CO2排出量に換算すると、蛍光灯の66tがLED化で39tに減らせたことを意味しています。原油換算量では16キロリットルの節約ですね」(藤田さん)

 CO2排出量は電気事業連合会の算出基準(0.42kg/kWh)、原油換算量は「1MWh当たり0.252キロリットル」による試算だが、当然ながらLED化は電気料金の節約にもなる。蛍光灯では年間340万円だが、LED化により202万円で済むという(22円/kWhでの計算)。

 IDECは、この温暖化対策照明ビルをなぜ造ったのだろうか。

 「分散していたIDECグループの営業拠点としてIDEC SALES OFFICEの新ビルを計画したが、何か環境時代にふさわしいIDECらしい地球環境への貢献ができることはないかと議論を続け、出てきたのが全館LED照明化だったんです」(舩木社長)
 

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